中華人民共和国南西部の雲南省の省都、「昆明市中心部2か所で21日朝、路線バスの爆発が相次ぎ、男女計2人が死亡、14人が負傷した」(7月22日付『読賣新聞』第1面、写真を転写)という。雲南省では、19日に南部の孟連県で住民と警官隊が衝突する事件が起きたばかりだった。手の施しようがないのでは?
北京五輪を間近に控え警備態勢が強化される中で起きた連続爆破事件は、国内の治安が安定していないことを露呈したものである。厳戒態勢が敷かれる北京を避け、地方で五輪に対する破壊工作を発生させることで、公安当局の裏をかいたのだ。北京五輪が民主化を進める、という淡い期待がこれまで国内外にあったが、今や、胡錦濤政権が民主化を力で押し潰そうとしていることは明白である。
共産党政権が民主化運動を武力弾圧した、十九年前の天安門事件の「反革命暴乱」という公式評価は、今も変わってはいない。6月4日、天安門広場を行進する武装警察官(6月5日付、前掲新聞、第6面〈国際〉、写真を転写)の姿が、胡錦濤政権の断固とした方針を象徴している。五輪開催が近づくにつれて、人民の不満・民主化活動・少数民族独立解放への締め付けは厳しくなるだろうが、次々とボロが出るに違いない。胡錦濤がシッコちびるだけでは済まないのではないか。さぁ、お手並み拝見。
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