ついに来た、釧路市役所から介護保険被保険者証が郵送されてきた。
添付された説明書に、<介護保険被保険者証の送付について>と題し、「今月で65歳になられた方、または釧路市に転入された方に介護保険被保険者証を送付いたします。介護保険被保険者証は次のようなときに使います」と記されている。
9月17日付『讀賣新聞』第1面で、中見出し<80歳以上700万人>、小見出し<高齢人口最多22%>という記事が目に付いたので、高齢者とは八十歳以上かと思いきや、なんのことはない、冒頭に、「日本の65歳以上の高齢者人口は、2774万人(9月15日現在の推計)で、総人口に占める割合は22%となり、人口、割合ともに過去最高を更新した」とある。
自分では高齢者という意識はないが、社会的には六十五歳以上ということらしい。「生きがい手帳」なるものまで交付してもらえる。嬉しくて涙が出るではないか。9月23日付『北海道新聞』第17面〈生活〉は、<ここが危ない! 高齢者運転>というタイトルで、交通事故の三つの基本的要因である認知・判断・操作ミスのうち、統計上、認知ミスによる事故が圧倒的に多く、「特に六十五歳以上の高齢運転者の事故ではその特徴が一層顕著」と指摘している。やはり、六十五歳は一つの転機なのだろう。肉体的衰えは容易に自覚できても、五感の衰えは実感がないのである。
わが家では、両親と同居していて、父が九十四歳、母が九十歳の高齢である。二人の最後を見とどけるまでは、自分が高齢者などという気持ちにはなれないが、衰えを意識した生活を心がけるつもりでいる。この歳になっても無鉄砲なことをやりかねない短気な男を、十代で人生の伴侶にし、苦労と辛抱を重ねてきた女房にも感謝しなければなるまい。女房の父母も、九十歳と八十五歳。
つい十数年前までは抽象的概念でしかなかったが、今は、高齢化社会を現実問題として実感している。実体験しなければ分からないことだ。
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