タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

山草の食毒に関する無責任な新聞記事

<ギョウジャニンニクとイヌサフランの識別の仕方>

※ 上掲新聞記事は、5月9日付『北海道新聞』第 13 面から転載。

問題の個所: 見分け方は、まず茎をよく見る。ギョウジャニンニクは赤紫色を帯び、根元に網状の皮がある。イヌサフランの茎は緑色で、網状の皮はない。イヌサフランの根は球根状になっている。

① ギョウジャニンニクの茎は、きわめて短く緑白色で、生長点下部に側生する葉に囲まれて外部からは見えない。

② 赤紫色を帯びる部分は、茎を包む葉原基と新葉の芽出しを保護する円筒状の葉鞘で、アントシアニン色素を含んで赤紫色を呈する。

③ 葉鞘には、アントシアニン色素の含有量の違いにより、緑色・薄い赤紫色・濃い赤紫色の3系統がある。

④ 葉鞘の色の違いは、花茎・小花茎・花冠・葉の色にも影響する。

⑤ 葉鞘の基部は網状の皮に包まれる。

 葉鞘が緑色の場合は、形態上イヌサフランに似るが、網状の皮の有無、強いニンニク臭の有無で判別できる。イヌサフランは園芸植物で、山野に自生していない。誤食は、ギョウジャニンニクを家庭菜園に植えた場合に発生するので、両者を並べないよう注意すべきである。

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