タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ 北洋銀行が巨額の公的資金申請を予定 ≫

P1020120_2P1020045 改正金融機能強化法に基づく公的資金注入を金融庁に申請することを検討(一月十九日に正式発表)していた、札幌北洋ホールディングス傘下の北洋銀行(本店の写真は、3月11日7時50分のNHKテレビ「おはよう日本」<北海道のニュース>の画面、横内龍三・頭取の写真は、平成20年10月11日付『讀賣新聞』第35面〈道総合〉から転写)が、一月の申請想定額数百億円をはるかに超える「一千億円規模とする方向で最終調整している」(3月8日付『北海道新聞』第1面)という(3月11日申請済:追記)。
 改正金融機能強化法に基づく公的資金注入を予定している銀行は、北洋銀行のほかに南日本銀行(鹿児島県)と福邦銀行(福島県)の二行で、三行とも08年9月中間連結決算は純損益が、北洋銀行が67億円、南日本銀行(本店の写真は、『ウィキペディア』から転載)が42億円、福邦銀行(本店正面の写真は、当行のHPから転載)が65億円の赤字だが、09年3月期連結決算は北洋銀行の赤字額が他の二行よりはるかに突出し、一千億円を超える見込み(同新聞)で、注入額も一千億円規模の巨額となる見通しである。
PhotoPhoto_2 北洋銀行を傘下に持つ札幌北洋ホールディングスの純損益赤字額は、08年9月中間連結決算時に78億円、08年4~12月期は696億円と膨張(2月7日付『朝日新聞』第26面〈北海道総合〉参照)し、金融経済環境の変動が激しいことを理由に3月期の業績見通しの修正を見送っている。
 北洋銀行は、08年12月期時点で自己資本率が9.9%と財務の健全性を維持しているように見えるが、実態は政府の特例措置でかさ上げされた数字であって、09年3月期は、純損益赤字の大幅な増大によって、改正金融機能強化法に基づく巨額の公的資金注入がなければ、北海道のトップバンクとしての役割を果たせない可能性があった。

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