タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ ソニーと東芝が赤字転落 ≫

3 世界同時不況が進行する中で、日本経済を牽引してきた輸出産業界では、自動車に続き大手電機メーカーも業績悪化が深刻化してきた。
 昨年十二月九日に大規模なリストラ策を発表したソニー(本社の写真は、HP<PC Watch>から転載)は、〇九年三月期の連結営業損益が十四年ぶりに赤字転落する見通しで、東芝も七年ぶりに営業赤字が避けられない(1月14日付『毎日新聞』第9面〈経済〉参照)ことが、十三日に明らかになった。
 ソニーが赤字転落する主たる要因は、「想定外の円高」と「連結売上高の4分の3を占める主力のエレクトロニクス事業部門の不振」(同日付『讀賣新聞』第9面〈経済〉)である。
Photo 東芝(本社の写真は、HP<東京写真紀行>から転載)の場合は、半導体事業の不振により〇八年九月中間連結決算で営業赤字を計上し、その後も経営環境が好転しなかったことによる。
P1010171_2 電機業界が置かれた苦境は、ソニーや東芝に止まらず、今後、パナソニック、シャープ、キャノン、TDK、日立製作所など大手メーカー各社は、収益改善策の手直しを迫られるだろう。自動車業界と同様に、先が見通せないため、今は過剰な生産能力を引き下げることしか打つ手がないので、「設備投資計画の下方修正や一層の雇用削減に踏み切る可能性」(前掲『毎日新聞』)が高い。

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