大相撲の名古屋場所・九州場所は、ここ数年客の入りが激減し、甚だしく空席が目立つ。原因は、地方経済の苦境に加えて、相撲の醍醐味を堪能できる個々の取り組みが少ないことと、大関のだらしなさである。十三回の角番記録を持つ魁皇と千代大海には自ら身を引いてもらいたい。
平成二十年を締めくくる九州場所は、横綱・白鵬の優勝と関脇・安馬の活躍で何とか格好がついたが、十二日目の二人の対戦に、私は納得がいかない。白鵬の十四日目・千秋楽・優勝決定戦(写真は、11月24日付『讀賣新聞』第17面〈スポーツ〉から転写)三番と比較して、白鵬は明らかに迫力に欠けていた。
顔から土俵に落ちた初日の安美錦戦を思い出し、「怖かったのかもしれない」(11月21日付、同新聞・第25面〈スポーツ〉)では、横綱として情けないではないか。金銭の授受が伴う、いわゆる「八百長相撲」(武蔵川理事長は、これを無気力相撲と表現している)があったと言っているのではない。白鵬の心情は分からないではないが、いかにも不自然である。理事長は、九月三十日に新たに起用された三名の外部役員の意見に耳を傾けるべきである。
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