タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪大地震による地盤の液状化現象(11年)≫

P1200680 東日本大震災の被害は首都圏にも及び、地盤の液状化現象によって「マンションと比べ、戸建て住宅は沈んだり、大きく傾いた建物が目立った」(7月18日付『讀賣新聞』第6面)という。原因は、建築基準法による戸建ての規制がマンションより緩いことにある。「液状化被害は臨海部だけではなく、谷や沼を埋め立てた土地や河川沿いの敷地、丘陵地帯など様々な場所でも発生」(同新聞)しているが、丘陵地帯は、一見して大きな丘陵でも、元々が幾筋もの沢地を埋め立てたケースがあるので、尾根筋の土砂を削り埋め立てた沢地は見た目では分からない。
P1200676P1200742 釧路市近辺の太平洋岸は、海が後退した湿地が大きく広がっており、単に湿地に土盛りしただけの土地では、平成五年一月十五日の釧路沖地震(M7.5・釧路市は震度6)で液状化現象が多数発生した。釧路町役場庁舎では、玄関へのアプローチの天井が崩壊して崩れ、液状化現象で駐車場角地のマンホール(写真上段及び下段<左>)が1.5㍍も地上に浮き上がったのが記念に残されている。
 我が家のある武佐地区は、広い丘陵地帯で地盤は一見して強固に見えるが、実際は、北部は緑ヶ丘・貝塚地区との間の沢地で、南部は春採湖に向かう沢が何本も埋め立てられている。我が家の敷地は台地を削った個所で地盤は安定していて、釧路沖地震の被害はほとんどなかったが、道路を一本はさんだ傾斜地下部は液状化現象(写真下段<右は、同新聞から転写>)で大きな被害が出た。家屋の傾斜・壁材の剥離、ブロック塀の亀裂等が見事に斜め一直線(元の沢筋)に発生した。地主から「ここはもとからの台地なので地盤は大丈夫だ」と聞いていたが、釧路沖地震で証明されたわけで、運がよかったと思う。 

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