五日の東京証券取引所の新年最初の取引<大発会>は、オグシオが鐘を打った大納会の日経平均株価終値より百八十三円五十六銭高の九千四十三円十二銭で引けた。昨年十一月十日以来の九千円台は、幸先がよいといえばよいが、世界的金融危機と実体経済の悪化という懸念材料に変わりはなく、ま、振り袖姿の東証女性社員へのご祝儀相場だ。 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズがまとめた〇八年の株価下落率(棒グラフは、1月8日付『北海道新聞』第8面〈経済〉から転写)では、日本は先進国で最も下落率が小さかったが、実体経済は見かけ以上に厳しく、米国の景況・日本国内の政局・為替相場の変動要因次第で株価は上下に揺れ動き、安定した高値を維持するのは難しいと思われる。
私は、証券会社や経済研究所など専門家の株価予想は、毎日の天気予報より信頼度が低いと思っている。東京に住む、小学校からの友人が、勤めていた外資系の薬品会社を五十代の初めに辞め、株の売買をやっていたが、昨年の世界的暴落で一挙に蓄えの大半を失ったと聞き、株など堅気の人間が手を出すものではないことを改めて痛感した。いっとき勧められて断ったのは正解だった。
島峰・平野・西広三氏の見通し(写真は、1月6日付『讀賣新聞』第9面〈経済〉から転写)がなんぼのものか知らないが、半年か一年後に読み直してみようではないか。
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