工房に向かう途中
鶯の初なき。
初々しくて春を感じて嬉しい気分でしたが、
なんと、今日は雪が舞うえげつない寒さ…。(((・・;)
震えながら作業してたら
ご近所のおばあちゃん二人が入って来られました。
「あんた、大変や!事件かもしれん。警察呼んでえな。血が…。」
何だか心底怖がって入ってこられました。
え?事件?
最近物騒な刃傷沙汰が社会を騒がしております。
昨日も京都で怖い事件が起きているので
おばあちゃんたちにとってはもう大変なこわがりようです。
「どうしたん?順序良く話して!」
「いや、話より何より、ちょっときてえな。えらいこっちゃ!」
おばあちゃんたちは私をひっぱって
工房から外に。
並びに不動産屋さんがあるのですが
ここはわたしの一年後輩の男の子(じゃないか…すでにおっさんか)が経営しているところです。
彼は時計のような性格ですので
御昼の一時間は電気を消して昼休みですが
それ以外で店をあけることはありません。
おばあちゃんたちはわたしの後ろにかくれながら
「ほれ、店の中、みてみいな。えらいこっちゃで。事件やで。」
電気がつきっぱなしで
中をのぞくと、机が斜めに。皮手袋が散乱し書類が落ち
何だか散乱している様子。
そして床にはべっとりと血が…。
ええ~~?なにこれ?
ちょっと怖くなってきましたが
ここは深呼吸です。
店の外には彼の車はそのまま。
そこにはいらなくなった机を解体していた途中の様子でちらかったまま。
部屋の中には、ホームセンターの袋が何袋か…。
事務職の彼ですが
何か作業をしていたのでしょう。
となると、怪我をした可能性があります。
わたしがが工房に着く前になにかあったのか…。
お隣の韓国料理屋さんのお姉さんに聞きますと
「さっき、救急車が来てた!なにやろ?」
すると歩いてきた別のご婦人が
「乗りこまれたのは男性やった。お年寄りじゃなかったよ。」
聴きこみの結果
わたしが判断しましたのは
机解体…慣れない工具を使った。皮手袋をして…
そして何らかの怪我をして血が出た。
彼は自分で電話をして救急車を呼んだ。
そうして電気をつけっぱなしにして電話が半分落ちてる状態で
鍵だけはしっかりかけて救急搬送された…。
「こんなところではないでしょうか?確かではないですが。」
そういうと、おばあちゃんたちは
「そ、そういうことか?あんたの見立てはそういうことで決着したんか?」
あ、あの…。わたしは推理しているわけではないですよ~~(笑)
わかんないですが、警察を呼ぶより様子を見るほうがいいと思ったわけです。
心配ですが
店の中や外の状況、周りの皆さんのお話からはそう読み取れたんですけど
わかんない~!
おばあちゃんたちは雪のはげしく降る中
「事件かもしれん!」と、店の中を頭に雪をかぶっても様子をうかがい
わたしに判断をしてくれと工房に入ってきたのでありました。
心配だけど、これはしばらく待つしかないですよね。
そのやり取りの間も雪は激しく降っていて
本当に身体が芯から冷えました。
どうか事件じゃないですように!
怪我なら軽くてすみますように!
そう願う私でした。