時のしずく

COCCOのフォトダイアリー

韓国の世界遺産巡り *良洞村* 

2013年09月30日 01時48分05秒 | 海外旅行
韓国の慶州を中心に世界遺産をめぐる旅に行って来ました。
三国時代に新羅の都だった慶州には、古墳を始め寺院など多くの世界遺産が点在しており、ちょうど日本の奈良と似ています。
ソウルに何回か行った時に、韓国の建築や焼物などに感動し、次はもっと歴史の古い街を訪れたいと思っていましたが、やっと実現しました。
世界遺産の中でも、私は地域計画の仕事をしていたこともあったので「集落」がとっても印象に残りました。2010年に世界遺産に登録された『良洞村』です。

『良洞村』は人口350人ほどの小さな村でありながら、500年以上前の朝鮮王朝を支えた両班(ヤンバン)という官僚を多く輩出した村。当時の社会の基本ともなっていた儒教が集落という形で残っていました。

丘の上の高い土地には何代も家系が続く名家の瓦屋根の家があり、下に行くほど、茅葺き屋根の質素な家になっていきます。下の家の人たちは昔、上の家で働いていた人々の家も多いとか。

最初に16代続く孫家の住宅を見学させていただきました。後から知ったのですが、初代は両班として国家の危機を救った人物だそう。敷地内には祭祀を執り行う祠や母屋等がありました。内部は見学できませんでしたが、主人の部屋と妻の部屋が分かれているそう。こんなところにも儒教が現れています。
(村の代表として、世界遺産に指定されたので、公開しないといけないという良心での公開だそう。法事以外の時には住んでいる自宅の一部を公開してくださっています。日本語の案内のテープも流れます。)

でも、私が美しいと思ったのは茅葺き屋根の家々の方でした。茅葺き屋根はなだらかなカーブで棟がないので、日本の茅き屋根の家より、ずっとやわらかな印象を受けます。また、建物の材料も、屋根の茅だけでなく、木や土や石、漆喰、などが調和してとても美しい。
村の入口に小さな博物館があり、瓦屋根の家の模型などが展示されているのですが、この茅葺き屋根の家の平面やその使い方が知りたい。普通の人たちの生活を知りたいと思いました。

(女性として儒教は国家安定に導いたというより、家制度を強固なものとし、女性を抑圧するものというイメージが強いし、この村の上の家と下の家の違いを見てもはっきりわかるように、階級制度を厳しくしているので、「なんだかなぁ~。」と思うのですが、ちゃんと孔子様の教えを勉強した訳ではないので、悪口は控えます。)












キムチ作りの甕








井戸がたくさんありましたが、みな修理して新品になっていました。
















樹木や植物の植生が私の住んでいる関東と同じでした。


集落で一番のお屋敷、孫家です。地位の高い家は高い位置にあり、瓦葺きです。






オンドルの焚口


























彼岸花が咲いていました。東京(多摩地域)とまったく同じ時期です。