子供の頃、北海道土産で頂いたトラピストバター飴、ミルクの香りと甘さ、そして広大な北海道のイメージが今でも思い出される北海道の定番土産だ。この飴、北海道のミルクを使用していて修道院で作っていると記憶していた。
長い間、私の中では修道院といえばチャペルでお祈りをする修道女の姿、彼女たちが日課で乳牛の乳搾りをしてバター飴を作っていると思っていた。いつの間にかトラピスト=修道女が修行をする修道院で、トラピストバター飴はそこで作られていると信じていた。
毎年北海道を旅する様になったある日、函館の周辺を観光しているときに偶然、修道院の看板があり観光バスが入っていくのを目撃した。あ、トラピスト修道院かなとバスに続いて駐車場に車を停めた。函館にある修道院といえば、私の中ではトラピストバター飴しか頭に浮かばなかった。いそいそとトラピストバター飴を購入すべく修道院の売店に入るとクッキーが売られておりそこにはバター飴はいくら探しても無かった。そして訪れた修道院はトラピスチヌ修道院でシスターたちが作っているのはクッキー、トラピスト修道院では無かった。
そこで改めてトラピスト修道院を調べて訪ねてみた。トラピスト修道院は男性の修道士が労働と祈りの日々を送る場、ポプラ並木の入り口を入ると修道院の建物があり小さな売店に確かにトラピストバター飴が売られていた。見学は申し込みが必要で男性のみとのこと。かくして、ジジイになるまで何十年も信じていたシスターの搾乳したミルクから作られた優しいミルク飴のイメージは粉砕された。
トラピスチヌ修道院の入り口
ポプラ並木の先にトラピスト修道院の入り口がある
道の駅を巡る旅が好きで時間ができると良く出かけている。特に北海道は初夏から夏にかけて毎年の様に出かけていた。最近は我が家の愛犬が老犬となり遠出ができなくなったので写真を見ながら旅を振り返っている。そんな中に変わった写真があったのでご紹介。函館から10数キロの所にある道の駅、なないろななえは北海道新幹線の現在の終点、新函館北斗駅の程近くにある。出来てからそんなに経っていないのでトイレは綺麗で駐車場も広く、近くにセブンイレブンもあり便利だ。幹線道沿いなのでトラックの駐車が多いのでトラックエリアから少し離れて駐車した方が静かだ。函館からも大沼へもアクセスが良いので立ち寄ることが多い。
今回はこの道の駅の紹介ではなく併設されている男爵いもloungeの話。写真のオブジェは同ラウンジの前にある街路灯にぶら下がっている。一瞬?なんじゃこれ、と良く見るとジャガイモ、そしてこのジャガイモの形は紛れも無く男爵いも。ラウンジの中には男爵いもにまつわる話を紹介するコーナーやお土産品が販売されている。男爵いもは北海道を代表するジャガイモの品種だと思うが、男爵が北海道にジャガイモの作付けを紹介したのが男爵いもの由来になる。この男爵は川田男爵と言い英国スコットランドの大学に留学、後年、七飯に農場を開き海外の馬鈴薯を輸入、栽培し国内に紹介した。お芋の話より留学当時の男爵のロマンスなどが紹介されていてこちらの方が興味深い。
チャキチャキの昭和生まれのジジイは懐かしの昭和の香りを嗅ぐとなんとも脳みその奥をくすぐられる。最北の街、稚内でそんな懐かしの昭和を味わう機会があった。街中で見慣れたたばこ屋の店先、ホーローでできた看板、親父が吸っていたピースの紺色の缶、ちょっとした街中には3本立ての映画館がありヤクザ映画やお笑い映画がかかっていた事も思い出す。最近は懐かしの昭和をテーマにしたテレビ番組も放映、遊園地にも昭和の街が再現され、若者が珍しがって楽しんでいるニュースも流れている。現実は下水道なんて整備されていない時代、ハエが飛び回り、タバコの吸い殻やガムのカスが道を汚し、立ち小便禁止の鳥居が壁に書いてあったりと雑多な時代でした。
ハエ取り紙、殺虫剤、蚊取り線香どれも身の回りにあり、そうだ、蚊よけの蚊帳を吊ると嬉しくて中で枕投げをして怒られた。そんな記憶が蘇る稚内の港町1丁目でした。
北海道を旅するといろいろな所で美味しいアイスクリームが売られている。観光用の牧場では自家製の牛乳から出来立ての美味しいアイスクリームを販売しているので寄り道をしてでも味わいたい。ここレークヒルファームではいろいろな種類のジェラートを味わうことができる。お店は天気が良ければ目の前に羊蹄山を一望できる広々とした牧場の一角にあり、ベンチでのんびりジェラートを味わえるので洞爺湖方面にお出かけの際はお立ち寄りを。洞爺湖から国道230号を札幌方面に進むと左手にあり
北海道博物館に開拓の村という明治の北海道開拓当時の建物を移築した区画がある。まあ、北海道の明治村みたいなものだが、この移築された建物群の中に写真館がある。当時は電灯も無ければ蛍光灯やましてLEDなんてない時代、光源といえばお日様が頼り。写真を趣味としているジジイとしては写真の撮影、プリントをどうしていたか興味が湧いて室内を見て回った。
やはり、随所にお日様を活用している工夫が散りばめられていた。撮影スタジオの屋根は当時でも手に入りづらかっただろうガラス張りでお日様の光を取り入れた工夫の跡が見受けられた。そして現像室には珍しい当時の道具が残され、何ともさすがと感心したのは焼き付けや紙焼き(プリント)のための露光ができる設備だ。お日様の力を最大限に生かして、当時としては最先端の写真を制作していた写真館に脱帽。
北海道新幹線、新幹線の駅は新函館北斗駅のみだと思っている人は結構いる。実は手前にユニークな駅が一つ存在する。北海道新幹線が青函トンネルを抜け、始めての新幹線駅が木古内駅だ。この木古内駅の駅前になんと道の駅がある。見たところ駅そのものみたいに存在しているから凄い。北海道新幹線に木古内駅が出来た経緯はジジイには分からないが木古内駅で青函トンネルを抜けた貨物線が道南いさりび鉄道に分岐する駅らしい?道の駅を回る輩には人気の駅で道の駅満足度ランキングでは常に上位をキープしている。ただ、駅前なので車中泊で休憩するには少し騒がしいかもしれない。駅なか(道の駅の)は観光案内や新幹線の時刻表示があり独特の雰囲気がある。売店も充実しており道南の海産物や土産などが豊富に販売されている。トイレも綺麗で満足度上位キープはなるほどと思わせる。
新幹線の入線表示や駅前レンタカーの受付などさすが新幹線の道の駅!
こちらが本物の新幹線木古内駅
旭川から大雪山に向かい15 Km ぐらいのところに道の駅・ひがしかわがある。車旅をしていると道の駅はよくお世話になって仮眠のための車中泊をするのだが、メインの旭川を探索する場合、道の駅・旭川は狭い上に車も多く落ち着かない。ここ、ひがしかわは駐車場こそあまり多くはないがトイレは綺麗でなんとモンベルが併設されているため登山好きとしては見逃せない道の駅となっている。大雪山系旭岳へのアクセスもよく街中にあるためスパーも近くにあり居心地が良い。旭岳の温泉に浸かりひがしかわで一休みして、旭山動物園で1日過ごすのも悪くはない。
函館から市電の終点、湯の川温泉の電停から程近い場所に湯倉神社がある。大国主命を祀る神社だが、この神社にウサギが祀られている。大国主といえば因幡の白兎を思い起こすが、ここの白兎ならぬ石兎はこの大国主のお使いとして鎮座している。説明書(効能書?)を拝見すると、ウサギを撫でながら願い事を唱えると大国主に伝達してくれるらしい。なるほどと納得してウサギの腰(どこが腰か曖昧だったが)を撫でながら、慢性腰痛の改善を願った次第。ここ湯の川温泉は松前藩主が病気のおり入浴して快癒した温泉との言い伝えがあるそうですので、うさぎくんも自信満々で大国主さんに伝えてくれたと信じます。このウサギが新たな伝説になると良いですね。
そういえば、購入したおみくじは函館らしくイカのおみくじで何と大吉でした。
北海道を旅していて何が楽しみかといえば、1番に食べることが思い浮かぶ。中でも美味かったのは羅臼で食べたウニイクラ丼だ。新鮮なウニとイクラがセットで確か2500円でした。今は値上がりしているのでは?。もうひとつがなまらヤン衆海鮮チラシ。通称、ヤン衆丼。確か当時1800円、ネットで調べたら今は2500円だそうです。丼の上に山盛りの海鮮がのり鮮度といい、量といい、中身の具沢山と見栄えは悪くとも忘れられない味でした。羅臼に行ったら食べてみてください。
知床ウトロから羅臼に向かい知床峠を越えて下ったところに熊の湯温泉がある。男女別の露天風呂が川を渡った先にあり管理された脱衣室や囲いがあるので女性でも安心して入れる。有志の方が管理している温泉とのことで心付けを入れて入浴させていただく。白濁した温泉は肌に馴染み心地よい。北海道には結構温泉があります。湖岸に湧き出ている温泉もあるので温泉を楽しみに車旅を楽しんでいる。露天風呂が嫌な方は国道を挟んでキャンプ場に日帰り温泉もある。
北海道にフェリーで上陸し函館から5号線を北上すると長万部の町内に入る前にデデンとでかい食堂の看板が目に入る。
浜チャンポンの大看板だ。この看板を何回か目にして、いつかは入ってみたいと思っていた。昼食どきに5号線を走ることがあり念願の浜ちゃんぽんに。注文したのは丁度お腹も空いており浜チャンポンと人気を二分するあんかけ焼そば大盛りだ。出てきたあんかけ焼そば、海鮮のあんがこれでもかとかかっている大皿焼そば。隣の並チャーハンが小さく見えました。
上ノ国→神の国?、この上ノ国の町にある花沢温泉を紹介したい。この温泉、日帰り温泉というか銭湯というかこじんまりした町の共同浴場です。泉質は美肌の湯によくある肌につると馴染む弱アルカリ温泉、天然掛け流しです。この温泉は天の川の土手のそばにあります。この町の名前が上の町で流れる川が天の川、ちなみに道の駅の名前はもんじゅだそうです。そして入湯料が二百円と聞けば立ち寄ってみたくありませんか。実際に行くと余りに小さくてガッカリするかもしれませんが天然掛け流しで露天風呂ありで二百円なら、そして天の川の流れる街です。
住所は 北海道檜山郡上ノ国町字勝山141番地1