エルメスのお品物です。分解掃除のご依頼です。
２針、文字板は白蝶貝を加工したものと思われます。透明感が素晴らしいです
12時位置以外には石を装飾し中央から放射状に模様あります。
白蝶貝文字板に印刷？あまり記憶に無いのですが凄い技術だと思います
近くで見てもとてもキレイな配置と印刷？、このような感覚はうらやましいです
ムーブメントはETA E01.001と比較的、新し目のムーブメントかと思います。
手掛ける回数はそれほど多くない機種ですが、修理はしづらいです
一般的なムーブメントにおける輪列の流れは、１階建てで完結する造りが多いです
こちらのムーブメントはこの小さいサイズにするため、２階建てのような造りになっていてより立体的に輪列が組み上がっています。
あまり慣れていないムーブメントですので慎重に修理します
オメガシーマスターのお品物 分解掃除のご依頼です
中３針 ３時位置カレンダー付 とても立体感のあるお品物です
【オメガ シーマスター歴史】
初代シーマスター誕生がオメガ創業100周年の1948年。
オメガは第二次世界大戦中に耐磁性や防水性が求められる軍用時計を製作しました。
諸条件クリアし英国軍に採用された実績と経験を活かし開発されたのがこのシーマスターです。
『街に、海に、郊外に』どこにでも身に着けていけるオールラウンドモデルとして開発されたのがこのモデルでした。
シーマスターはダイバーズウオッチとしてではなく防水性のある万能時計としてネーミングされたのです
今回のご依頼品は文字板の造りが非常に凝っています。
植字の仕上げ、文字板の彫り模様
どこから見ても「画になる」感じがとてもステキです。
「多くの方々に長く愛される商品」の理由の一つを発見した気がします
これから修理します
ロンジンのお品物です。分解掃除のご依頼です
６時位置にスモールセコンド（＝小秒針）付のお品物
全体のバランスも間延びしていない感じがあり、個人的にはスモセコは好みです。
ムーブメントはETA980.153です。
スモセコ搭載の時計は恰好は非常に良いのですが、気になる所があります。
ムーブメントにより異なりますが、秒針位置を動かすのに、中３針（中央から３本の針が出ている時計）よりも２～４個程度歯車が追加されます。なので負荷が多くかかるため、電池寿命が短くなる印象があります。
私は、部品点数の増加は不具合発生リスクと比例すると考えていますので、中３針と比較する格好は良いが不具合リスクは増加すると思っています。
こちらのムーブメントでは追加部品は歯車２個でしたがこれが最低個数だと思います。
過去国産メーカーでもスモセコ付商品多数販売しましたが、現在商品数は減少しています。
恰好はよくて好きなのですが･･･ 悩ましい所です。
本日お休み頂いております。
明日以降に使用するPOP作成中です
当店が所属する商店街は東通り松和会（ヒガシドオリ ショウワカイ）と言います。その商店街のとある店主さんが本日100歳を迎えます。
昨日そのことを記念し、花束進呈しに行きました。
商店街の創設から今までも元気に商店街の運営に関わって頂いています。何か皆さんで悩んだことがあってもその方が「このようにすればいいのではないかなぁ」と発言すると「あぁなるほど」と今でも私達を導いてくれるくらいの見識を持っていて、ご自身の経験を伝えてくれてます。
「100歳で現役」スゴイことです。現在も仕事をこなしていて、本来であれば商店街の方々とお祝いしたい所ですが、現状の社会環境考慮し、シンプルなお祝いとなりました。
まだまだ元気に活躍され、いろいろなこと教えて頂きたいと改めて思いました
シチズン1100分解掃除のご依頼です
【シチズンの最初】1918年に貴金属商の山崎亀吉によって尚工舎時計研究所として創業。1924年に懐中時計「CITIZEN」を発売し、これが「シチズン」ブランドの発端となった。シチズンの名は「市民に親しまれるように」の意味（そもそもシチズンは英語で市民の意味を表している）で山崎と親交の深かった貴族院議員で当時の東京市長であった後藤新平が名づけたとされる。
中３針、上品な感じと12時6時位置は植字で立体感あります
とても古いお品物ではっきり分かりませんでしたが1970年代のモノだと思います
画像下部、電池入る所にシミがあります
電池液漏れ跡です。浸食が激しいですね。しっかり取り切ることが出来るか？
そこから作業です。
昨日の雪が看板の汚れを何となく落としてくれたような気がしました（きっと勘違いです）
本日は日差しもあり風も穏やかなので、気温は低めですが、昨年末大掃除出来なかった看板の掃除となんちゃって塗装を実施します。
退色が激しく「もともと何色？」って状態です。年末は新聞掲載で身動き出来ず、年明け後も忙しさは継続、やっと落ち着きました。
以前の看板作業ではカッティングシートをその度貼り付けてキレイな状態にしていましたが、やはり退色は発生し、またシート剥がれにより、一層貧相になってしまうことがありましたので、作業頻度は高まりますが、マジックペン使用し塗る作業に変更しました。
見た目の改善は出来たようです。
最近のご依頼品にて磁気の影響からの不具合が複数ありましたのでご紹介します
身の回りには磁気発生源が多くあります。その磁力が電池式時計へ影響し不具合発生させることがあります
【簡単な説明】電池式時計は電池の電力をコイルを通し磁気に変化し、「ローター」を回しています。その為外部からの磁気の影響を受けてしまうと「止まる」「遅れる」等の不具合発生することあります。
「磁気帯び」理由としてはやはり「スマホ」「ガラケー」等スピーカーがあるものは危険な気がします。スピーカー自体に磁石使用しています。テレビやパソコンも同じです。
また磁気健康器具・充電式剃刀・冷蔵庫ドア・ハンドバック留め具等にも磁石使用されています。
密接にくっつくと磁気を受ける可能性あります。メーカーさんの説明では「５㎝離すと影響ありません」とありましたが、当店ではお客様に「念のため10㎝程度は離してください」と案内しています。
『ポケットのなかでスマホと時計が一緒になってしまった』『鞄にいれたら携帯電話等と時計が一緒になってしまった』『所定の置き場所がテレビのすぐ近く』このような状況で磁気帯びしてしまった例もありました。
着いてしまった磁気はどうするか？
こちらの脱磁器を使用し抜きます
中央丸い部分へ時計を入れ、画像左上のボタンを押しますそうすると、磁気が発生し時計各針が通常よりも早い速度で回ります。
そこからゆっくり抜き出すと磁気が抜けます。通常時は年のため、複数回同様の作業します。
「なぜ磁気が抜けるのか？」理屈が判らないので、調べてみましたが
当店使用機械から考えると、「距離減衰」作用を利用して磁気を抜いているようです
こちらの説明文にもありますが、磁気を消去することは難しいようで「弱める」と書かれています。
日本電磁測器株式会社様 ホームページより
現在一般的に販売されている脱磁器はこのような形状のものが主流のようで、当店の脱磁器はアンティーク品です。何度か修理していますが50年程度経過していると思います。
電池交換のご依頼品です。
あまり見かけない商品でしたので、お客様の許可頂きブログ掲載となりました。
この時計の指示している時刻は6時ではなく12時なのです
こちらは13時43分
短針一周で24時間を表します。
長針一周で１時間で一般的なお品物と同様です
とても珍しいお品物です。
現在も商品として数点販売されているのは確認出来ました。
今何時？とすぐわかるようになるまで慣れが必要な感じもしますが、「珍しさ」から気になる方も多くいそうな気がします
