社長がすべき仕事

4000万円の借金をお願いに行った銀行でのこと。応対してくださった法人営業担当のMさんとあれこれおしゃべり。と言っても融資に関連することをあれこれ聞かれたのだけれど。「どうしてもここが欲しいの？」「どうしても欲しいです」「ここでなければダメなの？」「ダメです。この場所が欲しいのです。ここが買えないなら住宅は買いません」別に、ダンボールハウスにだって住めちゃう私。大きい立派な家が欲しいんじゃあないのだもの。この「場所」が欲しいの。「どうしても？」「どうしても」「難しいですよ」「わかっています。でも、どうしても」譲らない私に、「社長はそれくらいでないといけません！」とMさん。

すみません、ガンコで。
褒められたとたんに、謙虚になってしまった私。打たれることには強いけれど、褒められることには、弱い。30分近くそんなやり取りをして「宿題」が出される。「この話はひとまずおいておいて、とんさんはまずここから整理しないといけません」。Mさんのアドバイスを素直に受けて、私はただ今、銀行さん関係の取り引きやら融資やらのあれこれを整理中。私が物件を手に入れるまでの道のりは遠いけれど、やれることからやり始めてる。諦めない、諦めない。

さて、そんなお話しの最中、Mさんが私に質問した。
「とんさん、社長の仕事って何だかわかる？」
「え？？？　どういう意味ですか？」
「社長には大事な仕事が3つあるんですよ。私は法人営業をずうっとしてきました。いろいろな社長さんと会って、深く社長さんたちを見てきました。その経験から、あー、社長には大事な3つの仕事があるな、と思うんです。さて、何でしょう？」
「経営？」
「・・・。」

当たり前すぎる私の答えに、一瞬止まってしまったMさん。答えを教えてくれた。
「一つは人を育てること、二つ目は事業を継続・発展させること、三つ目は決断すること。その視点と能力が事業を成功させる社長には必要なんですよ。」

「人を育てられる人」はどんな力を持っているのだろう。人はどんな環境でなら育つのだろう。事業を継続させるためには、何を見て、どう動いたらいいのだろう。「決断」か・・・。良い決断ができる知恵が欲しい。そして、その重く孤独な行為に耐えられる心の強さが欲しい。いやー、ほんと、孤独に耐えるのも社長の仕事のうちです。わかりきった感情や常識を離れて、社長という役割から与えられる今の孤独に耐えられなければ、良い決断はできないんだよね～。（ホント、社長業をする女性なんて最高に可愛くない女性だと実感している毎日ですよ・・・。）

【今日の名言】
『人間元来一人で生まれて一人で死んでいくのである。
　大勢の中に混じっていたからって孤独になるのは、わかりきったことだ。』
　田山花袋

【写真】フランクリンプランナー。
夏休みも終わり。秋に向けて、改めて自分の人生を計画しなおすのです。

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