今日はごみの日。いつもより早く目覚めて、用意する。すくないはずだが、生ごみがにおう。
ゴミ集積場に近くの奥さんが、車で新聞の束を出しに来る。そうか今日は、資源ごみ。
あわてて帰って、一輪車で要らない本をのせる。アレータイヤがぺちゃんこ。バルブが
緩んでいる。誰かのいたずらか?疑いながら、自転車用空気注ぎでパンパンに入れる。
なんとか間に合った。歌の練習をしながら、うっつら朝ね。さらにねる。お昼前になったので
茹で卵とどんべいを食べる。寒がりの白のために、段ボールのなかにふわふわ座布団を置いて
なおかつ古くなったセーターを置いてやる。入るかなっと思ったが、気に入ったらしい。
さらに練習は続く。クリスマスキャロルの頃。クリスマスイブ。なんとかうたえる。
ラブストーリーは突然に。これが難物。何かい歌っても間違える。どうしてこんな歌が
好きなんだ。詩がいいから。肝心のお嬢は現れず。マスターとかわるがわる歌うおきな。
最後は寂し大阪ボレロ。まねきにかつ定食を食べに行く。流石に3日目は飽きる。
もっとおいしいところがいっぱいあるはずなんだが、小心者の翁はまねきばっかり。
うどんがついて、腹いっぱい。ただ外食は、なんか落ち着かなくて、消化に悪い。
ネオンを見に砂丘に行こうか?。砂丘イリージョン。電飾。イルミネーションがきれいらしい。
夜道の運転は下手だが、いいところが見せたい翁。つい口を滑らせた。砂像イルミネーション
きれいだけど、冷たい光。ホントはマッチの光が好きな翁。煙草に火をつける。窓開けていい?
お嬢はタバコアレルギー。ロマンチックな夜が、なぜかぎくしゃくする。まるで砂をかむよな
雰囲気になるしゃない。コンビニで、サンドイッチを買う。きらいになったの?さいきん
冷たい。何かなー性格の不一致かなー。ああ私も感じるわ。その点一致してる。
砂の丘が波のようにやみに沈み、浮かぶイルミネーション。空には月が笑っている。
ふたりの間に、徐々に溝ができつつある。アリ地獄。さしずめアリは、サンドイッチ。
おいおいなんのこっちゃ。砂丘で、意見が一致する。サンドイッチ。かえろうか。
月の砂漠のラクダのように、お嬢をのせて走る翁。おーほ、ほ、ほせき込むお嬢。
たばこと私とどちらが大事?どちらも大事。はい。ガスマスク。酸素もあるでよ。
おーほ、ほ、ほ。笑い続けるお嬢。あなた何かしたわね。御免笑気ガスを吸わせたみたい。
一瞬のうちに馬力アップしたお嬢は、砂丘を駆け回る。正気の沙汰じゃない。
0-100が10秒ぐらいにいなったかな?。事故った。早急に対処します。さ・きゅう・に
うそでーす。翁の車にNOSなんてついてない。結局砂丘をドライブして帰っただけ。
お嬢なんていない。架空の人物。満月が生み出す幻想です。バットマンの曲を聞きながら
は、は、は、は、と笑う翁。ガスが漏れてたらしい。ちがうな。ツキヨダケ。つきよ・だけ
月夜だから。自然のイルミネーション。キノコの光。食べちゃダメ。わかっているわい
そんなこと。煙草を消して、わたしを見て。ねえ光ってる?。そんなお嬢に出会いたい
竹取の翁。冬の蝶になって、おじょうの胸にとまりたい。何から話そう。最初から。