金魚cafe

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HANAGATA 兵庫県立芸術センターにて

2015-08-06 00:07:37 | 古典芸能
第一部が終わって丁度昼時、近くにファミレスがあり、そこで昼食を頂きました。

兵庫県立芸術センター側が飲食店があまりないのか皆さん終わった後でしたのですごく混んでました。

線路を挟んで向かい側の西宮ガーデンズまで行けば食べるところはいっぱいあるのですが、今日は37度以上のカンカン照りで歩くのは勘弁と涼しいお店の中で順番を待つこと30分でした。

第二部
「守り神」
神社の狛犬さんたちの会話です。

普段はじっと座ったまま神社をお守りしてるわけですが、たまには動いてみたいと狛犬さんたちの気持ちになってみた狂言。

ラストのオチが季節に合わなくて爆笑でした。^^

「my sweet home」
江戸から京都に旅をして帰る男と京都から江戸へ旅をして帰る男が出会います。

昔のことゆえ標識もなく互いが我が家を目指しているはずがとんでもないところに。

SFっぽいワープするような別次元のような。

「日本語」
日本語というのは結構不思議で漢字だけでも文章が成り立ちなんとな~く意味はわかります。

ひらがなっていうのは漢字ばかりだとまた意味が違ってくるのでつなぎ役とでも申しましょうか。

そしてひらがなばかりの文章、句読点を打つところがちがうと全く違う言葉に。

なにげな~くつかっている普段の言葉こうして取り上げられるとなるほど~と思いながら笑っておりました。^^

「狸山伏」
山伏とその道案内兼荷物持ちの剛力が山道を歩いていると向こうからもふもふしたものが歩いてきます。

それは~ジブリに出てくるあのキャラクターっぽい狸です。

出てきただけで爆笑。^^

ポスターにも登場しておりまして、狂言で狐は出てくるけど狸さんも出てくるのかしら?

まだ観たことがない。

衣装はオリジナルかしらと。

「呼声」
ここでゲストの桂よね吉さん登場。

設定はよね吉さんのお家、そこに茂山さんたち5人が狂言ごっこをいたしましょうとお誘いにくるのですが、よね吉さんはやりたいことがあるのでお誘いには応じられない、そこへメンバーが入れ替わり訪ねてくる。

よね吉さんは落語でそして茂山さんちは狂言でと舞台上で落語と狂言のコラボでした。

互いに決まりごとはあってそれを崩さなければ舞台では自由にできる。

SFであろうがファンタジーであろうがそれは無限に広がる。

そして今回の創作狂言が長い年月経てば古典となるかもしれない。

古いは新しいということでしょうか。^^


HANAGATA 兵庫県立芸術センターにて(2)

2015-08-05 00:23:07 | 古典芸能
まず「終わりの始まり」から。

ある大名が帰宅すると太郎冠者が酔っぱらって寝ています。

また盗み酒をしたのかと怒った大名は太郎冠者を成敗してくれる~~と刀を振りまわします。

ところが太郎冠者はというとここがどこで自分が誰か?がわからない??

デジャヴのような延々と繰り返されるやり取り。

大名と太郎冠者が違う次元で生きているというずれから生まれる面白さ。

何度も繰り返されるやり取りがビミョーに変わっていく面白さ。

決まりごとはあるけれど自由なところを感じました。

「新しい朝」
宗彦さんのところに訪ねてきた正邦さん、ある朝起きたら鬼に変わっていた、どうしようと。

それでもおどろくことなく平然とおしゃべりする二人、普通だったらパニックになるのに髪の毛が赤くなった~とか、皮膚が固くなって乾くので困りますとか、困るところがズレててちぐはぐなところが面白くていつもはオチというのがなくスーっと終わって行く狂言にはめずらしいオチが待っておりました。

「寄せ笑い」

壁に二つの穴、そこから顔だけ出て「いろはほへと~」や早口ことばを互いにキャッチボール、先に言った方と同じことを言わなくてはならないのですが、早口言葉はどうしてもカンじゃったりしてリズムがおかしくなっちゃいます。

先に滑舌のいい人がスラスラ~~と言えないと成立しない笑ではないかと。

「大田マサル」
これは現代劇のコント仕立てになっており、仕事の面接にやってきた大田マサルさん(茂さん)その大田マサルがいかに残念な人かという茂山家の実話も入ったシュールな笑いでした。

「裸大名」
これは裸の王様の狂言バージョン。
童話では王様がだまされてしまいますが、大名はだまされて裸のままで素晴らしい衣装を手に入れたと自慢して歩くのでしょうか??
童司さんの太郎冠者が可愛らしかったです。^^

そして第一部が終わり、演者の皆さんがロビーでご挨拶とお見送り自然と撮影会になってしまいました。

普通は肖像権とかいろいろあるんでこんなにパシャパシャ写真OKなんて珍しいです。

この自由さが好きで皆さん観に来られるんじゃないかと思います。

HANAGATA 兵庫県立芸術センターにて

2015-08-04 00:19:45 | 古典芸能
8月1日、わ~~~、ピロティのマクベスまで2週間切った~~。

そんな中、西宮の兵庫県立芸術センターに茂山さんのHANAGATAを観に行ってきました。

茂山さんちの若手(もうオッサンやで~~とご本人たち)5人で新作狂言を披露するというこの公演。

去年も行きたかったのに仕事で泣く泣くあきらめました。

パンフレットにはいつも曲について解説付きなのですが(たとえば太郎冠者がどうしたとか大名がどうしたとか)今回は一切解説なしで題名だけでいったい何が起こるんだろう??とこれも先入観なしで観て頂きたいという意図があってのことでした。

昼の部、夜の部と通して観ました。

第一部は

終わりの始まり 茂山宗彦
        茂山童司

新しい朝    茂山正邦
        茂山宗彦

寄せ笑い    茂山逸平
        茂山茂

大田マサル   茂山茂
        茂山正邦

裸大名     茂山宗彦
        茂山童司
        茂山逸平

第二部は

守り神     茂山逸平
        茂山童司

my swee thome 茂山宗彦
         茂山茂
         井口竜也

日本語    茂山童司
       茂山逸平
       茂山正邦

狸山伏    茂山童司
       茂山茂
       茂山正邦

呼声     桂よね吉
       茂山逸平
       茂山宗彦
       茂山正邦
       茂山茂
       茂山童司
       島田洋海

今回のゲストは「笑えない会」でもおなじみの桂よね吉さん。

オープニングがこじゃれたBARになっていてよね吉さんがマスターでカウンターの向こうからトークを廻していくという設定。

私着物姿のよね吉さんしか拝見しておりませんので黒のベストで白いシャツ姿のいかにも「マスター」って感じが新鮮で素敵だわ~~と。^^

その周りをいつもの狂言の衣装のままの茂山さんたちが囲んで京都の路地のこんなBARあるかも~~と。

落語家と狂言師、こんなコラボが観れるのはここだけですよ~~。

舞台では観れないし、聞けないココだけの話。

面白かったです~~。

そして狂言の始まり始まり~~~。^^


  




笑えない会(2)

2015-07-12 22:43:11 | 古典芸能
14時にチケットを引き替えて並ぶこと30分。

やっと開場です。

この日の京都は暑かった~~。

というか祇園さんのときは蒸し暑いのは恒例ですが。

自由席なのですがなぜか最前列のセンターは空いてました。

私も前の方の席をゲットできました。

最前列は近すぎて恥ずかしいですね~~。


まずフリートークからで袴姿のお二人登場です。

このお二人正邦さんのおじい様が人間国宝の茂山千作さん、よね吉さんの師匠の師匠が人間国宝の桂米朝師匠で身近にいらっしゃるので話題はそちらにいきます。

米朝師匠は今年お亡くなりになられたのでそのときの米朝一門の様子などを教えてくださいました。

お弟子さんがずっと夜通し5日間米朝師匠のおそばにいたこと、喪主の米團治師匠が葬儀の段取りどころでなくて(親を亡くされたらそうなると思います。)周りが段取りをしたこと。
そこで正邦さんもうちも親父たちがそういう状態なので自分たちが段取りをしたと。

終わるまでは気が張っていたので実感はわかなかったそうですがすべてが終わってから寂しさを実感されたそうです。

そういう話は普通にお葬式あるあるでした。

互いに人間国宝エピソードが多すぎて毎年話題が出ても話が被らないのはやっぱりすごいなあと、どんだけ話の引き出しが多いのかと。

そしてご本人たち主に独身貴族を謳歌しているよね吉さんにお約束の結婚問題。

これは最後の砦といわれている蔵之介さんも聞かれることなので独身だと仕方がないのでしょうね~~。

そして今回のかける狂言と落語について。

狂言は「今参り」という聞いたこともない曲なのですが、それもそのはずでおじい様の千作さんも面白くないとしなかった、お父様の千五郎さんも20代のときに一度かけただけ、ということは50年ぶりにされるものなのだそうです。

だからこそどんな反応が返ってくるのかやってみたいと。

よね吉さんの「文七元結」はもとは江戸の落語で上方の気質に合わないのではないかとあまりされる方がいらっしゃらないそうです。

そんな笑いが仕事のお二人があえて笑えないものをするというこのコラボがいいのです。^^

まず「今参り」から。

ストーリーはシンプルであるお大名が使用人が欲しいと太郎冠者に探してまいれと言いつけます。

太郎冠者は町で仕事を捜している男(新参者)を見つけスカウトするわけです。

お大名が面接をしてOKだったら採用されます。

そこで太郎冠者は自分の主人はダジャレや冗談が好きな人なので気の利いた返答をするようにと入れ知恵を授けます。

その問答が「~~~とかけまして~~~~~と解く。」「その心は?」でオチとなる大喜利っぽいのです。

前半のそこに行くまでが長くて笑えな~いとこなのですが、後半のその新参者(今参りと呼ばれます)と大名の掛け合いと大名の謡に合わせて舞う今参りのコミカルな動きが面白いというより楽しいのです。

後半は笑いに包まれておりました。

次はよね吉さんの「文七元結」

これは歌舞伎でもされているそうです。

腕のいい左官の長兵衛さん博奕で借金をこしらえ、働いて返せばいいものを次こそ大勝して返してやる~と博奕に明け暮れた結果、着物、家財道具まで売っぱらってしまい年も越せない始末。

家のピンチに娘のおひさが自分を身売りして作った50両、一年後一日でも過ぎたら娘は女郎となってしまう。

そこで目が覚めた長兵衛さん娘のために頑張るぞ~~と50両持った帰り道にお店者が集金してきたお金50両を盗られたと橋げたから身投げしようとしているところに出くわします。

そこで長兵衛さんはなけなしの50両をその男に与えてしまいます。

家の借金が50両、おひさが作ってくれた50両も返さなければならない、そんな50両をお店者に与えてしまい合計100両の借金、さあ長兵衛さんどうする??

私はお江戸の「文七元結」を聞いたことがないので上方の気質に合わないのではと言われる意味がわからないのですが、人情は一緒だろうなあと。

もしかして江戸っ子は粋が命、お店者にお金を使えと渡すシーンがポンと景気よく渡してくよくよしなかったのではないかなあと。

上方の長兵衛さんは困ってるお店者を見捨てることはできないけれど50両もの大金をポンとは渡せずえらいことした~~という葛藤がありました。

そこのコミカルなところが上方らしいのではないだろうかと。

桂よね吉さんは歌舞伎がお好きだそうで、去年も「中村仲蔵」と歌舞伎のネタでした。

笑えないではなく笑わせてホロリとさせる人情話ぐっと引き込まれました。

年に一度のこのコラボ、互いにお忙しいので大変だと思いますがとても楽しそうでお二人もこの年に一度の逢瀬を楽しんでおられるのかなあと思いました。

来年の祇園さんの頃に笑えるのに「笑えない会」楽しみにしております。







笑えない会

2015-07-12 00:23:00 | 古典芸能

京都芸術センターに狂言の茂山正邦さんと落語家で桂吉朝さんのお弟子さんの桂よね吉さんの「笑えない会」に行って来ました。
年に一度のコラボ普段かけない曲やネタが観れて聴けるので楽しみにしています。
席は自由なので早めに行って並びます。
四条烏丸は祗園さんで山鉾が出ていました。
芸術センターのカフェで名物のハヤシライスをいただきました。
デミグラスソースに赤味噌を入れたルーは甘めでお肉は柔らかくて私の好きなキノコがたっぷり入って美味しかったです。

お腹を満たして開場まで並んで待っていました。
続きはまた次回に。m(__)m