金魚cafe

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ザ・空気ver2 誰も書いてはならぬ

2018-09-02 09:26:30 | 佐々木蔵之介さん
年に一度の二兎社さんの公演。

今回は前に「ザ・空気」という報道番組の裏側を舞台にしたものを観ました。

今回は同じマスコミ関係ですが読む媒体の世界。

国会の記者会見は誰でもできるものではなく、記者クラブというのに所属しなければ中に入れないということを知りました。

自由と言いつつもその自由というのが自由でなくて、正義だとか真実というのがあんまり真実でもなく正義は誰のための正義なのかというその辺はゴニョゴニョと皆濁してしまう言いたいことを言えない世界を永井愛さんらしく鋭く、ユーモアを入れながらで素晴らしかったです。

二兎社の舞台に出演される俳優さんは巧いという感じのする方たちで熱血漢の役は熱く、飄々とした腹黒ダヌキは「何なのこの人」と思ってしまうぐらい憎らしいけれどどこか愛嬌があります。

その熱血漢あふれる記者を眞島さん、腹黒ダヌキを松尾さんが演じられていました。

松尾さんのお偉いさんの側近でご飯を一緒に食べれる仲なんだぞ~~と自慢するのが「いやいや、そこは一線を引いてお付き合いしないとダメでしょ?真実書けないでしょ?」とツッコミを入れたくなりました。

でもそういう人いるいる、誰かはモデルになる方がいたのだと思います。

松尾さんは元々キッチュというお名前で物まねをされていました。

そこらへんが芝居でも活かされていて面白かったです。

主役の安田成美さんは皆がが知りたいことを色々な圧力がかかっても報道できると夢をもっている記者を明るくたくましく演じておられました。

対する体制側の味方のような大御所の記者を馬淵英里香さんが演じておられてマスコミの本来のするべきことから違うことをしてるんだなあ、だからなかなか私たちには本当のことというのは知らされてないんだと思わせるところを上手く演じておられました。

皆悪人ではないのです。

だけど報道に対する思いとやり方が違うのです。

そして誰がそれをさせているか口に出して言えないものなのですね。

そうところを永井愛さんは舞台でおっしゃりたかったのかなあと思いました。


公演中に地震で大きく揺れて客席は少し動揺があったりしましたが演じている皆様はそのまま芝居を続けられ、それで大丈夫なのだと安心して芝居に集中できました。

カーテンコールでご挨拶された出演者の皆様が「地震がありましたが大丈夫でしたか?」と聞かれましたので地震を感じながらも続けておられたのだなあとそれを見せずに芝居をされたとすごさに感動しました。

物販コーナーにいらっしゃった永井愛さんがいつも変わらず凛として素敵に年齢を重ねていらっしゃる姿を拝見してあんなふうになれたらなあといつも思っております。

また次回二兎社さんの素晴らしい作品を観れることを願っております。



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