一長一短 の続き。 間仕切り壁は、下地+石膏ボード+壁紙というスタンダードな
仕様ではなく、ばってんの筋交いをアクリル板でサンドイッチするという仕様を
多用しています。 色つきアクリル板の欄間
※筋交いの参考イメージ
その理由は、ふつうの壁だと光を通さないけれど、アクリル板だと光を通して
空間同士で共有できるからです。昼間は、窓から差す光をその部屋だけに閉じ込めず
アクリル間仕切り越しに隣の空間にも透過させて、とてもいい感じだと思います。
ただ夜は、ふつうの壁だと照明の光が部屋の中で完結してたっぷり明るいのに対し
アクリル間仕切りだと、照明光が分散して部屋が薄暗くなります。ちょっと寄る辺ない感じ…
関連: 最高のトイレ
でも夜にもいいこともあって、例えば通路の電気をつけておけば
その光が透過してくるからお風呂やトイレに照明をつける必要がないんです。
もちろん充満した光ではなくて薄暗いけれど、私はそれもいい雰囲気だと思います。
もしふつうの壁だと、通路の電気をつけて、曲がった先の通路も電気をつけて、
トイレも電気をつけて…と、空間毎に電気をつけないといけません。
蛍光グリーンや濃いピンクといった色つきアクリル板の欄間越しに透過する光は
それらの色を、行く先の空間に投影させます。これは、行く先の空間の電気をつけると出現しません。
アクリルやガラスなどの透過性の壁だと、そういう多様な変化を楽しむことができます。
今の季節はそれでいいけど、寒い冬になると、照明光がその空間中に明るく
完結するふつうの壁仕様の方がよさそうに思います。片方立てれば片方立たず。
冬に寄る辺ない時はアクリル間仕切りにカーテンをして光が透過しないようにします。
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ハウステンボス内のウォーターマークホテルは、照明が薄暗くしてあります。
私は好きなのですが、お客さんから苦情が入るようで「当ホテルでは西欧スタイルで
わざと薄暗い照明にしています」との旨、注意書きがしてあります。 ホテルが好き②
照明は、部屋の全部を中央からピカーッと照らす日本式の全体照明よりも、
使うスポット毎に照らす西欧式の部分照明が、私には落ち着きます。特に、
部屋のコーナーで、壁に挟まれて反射している照明がとても好きです。
でも電気工事で配線して照明を設置してしまうと、そこに物が置きにくくなるから
決めるのは勇気が要りますね。壁には物を置きますから。けれどやっぱり、後から
照明スタンドやクリップライトを置くよりも、工事で配線されている方がいいんですけどね…
モデルハウスとか、レストラン、施設にはダウンライトが多用されています。
おしゃれでいいなと思うのですが、数がたくさん設置されていて、1つの器具の存在が薄いというか。
私は、最小限の照明配置で1つ1つの器具がそれぞれの役割を最大限に効果的に
果たしているというのが、愛着もてて好きです。