社会政策が専門の経済学者で東大教授の大沢真理さんの講演会に
3月に家族と行きました。もうすぐ退官するとおっしゃっていました。
その淡々として沈着で、不思議なすごみのある佇まいは、強く印象に残りました。
感情を微動だに揺らさず冷静な口調で言われる指摘が、かえって痛烈で面白かったです。
たくさんの折れ線・棒グラフデータから読み取れる「とんでもない事実」を大沢先生は説いておられましたが
私には難しくて、そのグラフが意味するとんでもなさがわからない部分がありました。
会場は年配の方が多く、おじちゃんおばちゃん達は内容を理解してついて行っていました。
地味に見えてもとても頭がいいおじちゃんおばちゃん達でした。
【調査結果からの大沢先生の指摘】
社会保障政策の機能が低下しているどころか、逆機能してしまっている。
社会保障(所得の再分配)で貧困が深まったり、所得格差が開いたりしている。
日本では、世帯として目いっぱい働くことや子どもを生み育てることが、いわば税・社会保障制度によって罰を受けている。
労働力人口の急減が憂慮されている社会として、まことに不合理な事態に陥っている。
こういったことを、調査データをもとにお話されました。
以前マル激トークに出た時、宮台真司が緊張してタジタジしていました。
宮台真司をビビらせる、大沢真理。
なぜか釘づけになる
そんな大沢先生が私は大好きです。退官しても、長生きしてずっと研究を続けてください。