昭和11年の今日
226事件は起こりました。
青年将校は短絡的な思想で
国家の義に殉ずる
という暴挙に出たのは
間違いなく歴史によって
裁かれるべき事件でした
しかし貧困の極にあって
身売りする部下の妹
などの話に
青年将校の熱い血は
自然、政府への
憤りとなって噴出したのでありましょう。
三島由紀夫が熱愛した
「憂国の志士」渋川善助は
マルクスやトロツキーを熟読して
いた秀才でした。
彼の小さな小さな石碑が
渋谷公会堂(青年将校処刑地)横に
ひっそりとあることなど
誰も知らないでしょう。
このような間違った情熱は
絶対に許してはならない
ことです、
が
昭和天皇が終生
この事件の日には
そっとお居間の縁側に
灯篭を掲げられたと
聞いたことがあります
天皇は彼らを反逆者と
することによって
事件の終息を計られました
が
心のおん底には
彼らの一種無邪気な
熱血の情をよみしておられたのでは
ないかと思うのです。
ただ願わくば
今の自衛隊が
二度と「226事件」は
起こしませんように
けれど
彼らの愛国心が
決してつまずいたり
しませんようにと
祈っております。
憤り