明日からしばらく
「留守にする」
るすにするーー
別に「回文」を面白がっているわけではなく
はい、後ろから読んでも同じって
やつね。
そうではなくてほんとに十日ほど
「るすにする」のです。
新幹線や地下鉄に乗ってて
何よりうれしいのは
おばあさんがちゃんと自分の足で
乗っているのを見るときです。
ああ、仲間だ、と思うのですね。
そして、いつまでこうしていくつも
乗り換えて旅に出ることが
できるかしらん
と
思うのでした。
旅先で死ぬって大変なことだな
とか
息子のところで死んだら
役所にいって焼却証明もらうのが
遠くて大変だな
とか
ぽっくり死ぬのが理想だけど
場所によるなあ
とか
死んだら日本海に散骨してもらうように
遺書書いたけど
大丈夫かなあ
とか
いろいろ気が散って
旅を心ゆくまで楽しむ
に至らないのが
老婆というもの
なのでしょうか。