人生の階段ー日々の詩に託してー

ある老婆の日々ーー

癌日記

2019年12月09日 | 日記

余命一年のわたくし

幸せでございます。

というのも

息子たちや友人たちに

今からもう

「お見送り」をしていただいていて

それがなんとも優しく

いたわりに満ちていて

ふつう、お葬式って数時間で終わるのに

わたくしは一年ほどかけて

ーーもっと早くなるかもしれないーー

お見送りをしてもらっているのです。

壮大な優しい思いやりに満ち満ちた

お見送り。

こんな幸せな最後を迎えられるなんて

本当に幸せ。


癌日記

2019年12月07日 | 日記

腹膜の背後に散らばっている癌

これは絶望的に治らないと

ネットにーー

息子たちの献身は結局

無駄になるのです。

それがわかっていても

口には出せません。

無駄なお金を使っていると

わかっていても

口には出せません。

早いクリスマスパーティをしました。

いい仲間たちでした。

楽しい時間でした。

そしてケーキも切ったけれど

私は一切「何々は食べられない」

なんて言いませんでした。

ほんの少し食べてそっと残しました。

こんないい時間が来年あるという保証はありません。

いえ、きっとこれで最後だったのでしょう。

でもーー

こんないい時間が与えられたことは

無上の喜び。

贅沢は言いますまい。


癌日記

2019年12月06日 | 日記

ときどき

撫でるように脇腹に痛みが走ります。

でもすぐに消えていきます。

そんなときにすぐ思うのは

この痛みが日常になったとき

はたして笑顔でいられるかしら

ということ

息子たちには隠しおおせるかしら

ということ。

もしかして正直に

痛い、痛いと甘えちゃってもいいのかしら

とか

まだ来ない痛みに備えています。

それ以外は

少しずつでも余計なものを

捨てることを日課としています。

愛読書はやっぱ手放せないですね・・・



癌日記

2019年12月05日 | 日記

余命一年と言われたのが

 2019年11月22日

なので

もう少し生きていられる。

こうして命を線引きされると

本当に日日が新鮮だなあと思う。

今日も郵便局で行列しているとき

そばに抱っこされた赤ちゃんがいて

その目の美しさ

命の始まりの輝きにみとれて

ついにっこりしていたら

あかちゃんも私を見てにっこりしてくれた。

こんな小さなことで日々を喜びながら

あちらへ旅立ちたいものだと思う。

もう

日本の  30年後のことなど

心配してもしかたないよ。

日本という国があの国に侵食されて

次々に殺されては臓器を取られている

なんて

想像しなくていいよ・・・

孫たちの将来も心配していたけど

こうなったら

空の雲となって見守るしかないのだもの。



癌日記

2019年12月04日 | 日記

息子たちがいろいろとやってくれます

もういいよと言いたい・・・

けれど

彼らが言うには「俺たちを後悔させないで」

でもねえ・・・

もういいよ、と言いたいくらい

やってくれるのです・・・

セカンドオピニヨンにも

酵素風呂にも

温泉にも行かなきゃってーー

それだけで疲れちゃうよ(笑)

この息子たちの誠意を

どう受け止めたらいいのでしょう

だれか教えて。