知りませんでした
日本にこんなすごい山があったなんて。
出席が悪くて
単位が取れそうもない
不出来の学生たちをなんとか
単位取らせるためにと
大学が慈悲を持って計画してくれた
のが
立山登山。
当時は称名滝も脇を歩いて登り
弥陀が原も歩き通し
霧の中で私はぱんぱんにふくれて
しっかり高山病に。
霧の中で遠く小屋の鐘の音を聞き
ようやくたどり着いた
一軒だけの山小屋でした。
ここでウサギの肉や
あざみのてんぷらをいただきましたが
40年ぶりという嵐に会い
みんな小屋に閉じ込められました
そのとき
小屋の主人が歌ってくれたのが
たしか
むぎや節・・・
でした。
若い主人で
まるで立山の雪渓に
磨かれたような
清々しい人でした。
あれ以来
山の魔力
じゃない
魅力に取り憑かれた青春でした。
立山が不便だった
最後の年のころのことです。