藤沢周平・・・
この懐かしき作家の跡を辿って
山形の寺に来ました。
学生時代の周平が
下宿していたお寺です。
なんと静かなたたずまい。
見上げた二階の左手の部屋だそうです・・・
それから山形師範
今は山形大学となった
建物をぐるりと回って
それからすっかり道に迷って
山形の駅までとぼとぼと
果てしなく歩き続けました。
周平は授業にはほとんど出ず、
映画館に通い詰めだったとか、
正しい学生生活です。
初冬の沿線の
あまりにも荘厳な風景を
後にしつつ
しばし周平のあの
恥じらい深い面影と
それにふさわしい文学世界を
思い返しておりました。
今もてはやされている
いくつもの「作家」たちの
ことはよくは知りませんが
にぎやかな会話や
流行語を散りばめたような
「作品」は読む気が
しないのでした。