向かいのおじいさん
95歳
うちのPはじいさんのいつもいる
縁側のすぐ目の前
出入りのたびにおじいさんは
カーテンを細めにあけてこちらを
のぞき見るのです。
見つかりそうになったら
さっとカーテンを閉めるのだけれど
間に合いません。
この日々の行為が私の怒りの頂点で
危うく爆発しそうになりました。
乗り込んでいって
「やめてください」と
怒鳴ってやりたかったのです
が・・・
親しい友人に打ち明けると
なんと
彼女もまったく同じ
ご近所トラブルがあるのでした。
でも彼女はおおらかな人柄。
そりゃなにをどうしたって
止むことはないわよ
1日じゅう縁側で過ごす老人は
カーテンをあけるしか
ほかに何もないのよ
などなど
私は彼女の言葉によってではなく
彼女のおおらかな
人柄によって
このトラブルーーといっても私の一人相撲ーー
からやっと脱出できそうです。
じいさんがいくらカーテンからのぞいていようと
堂々と目の前の草引きだの
掃除をしよう。
それまではどうにも
背中に視線を受けながらやるのが
いやでいやで
たまらなかったのだけれど
そうだ
見せつけてやる!!