先日、秋の木曽御嶽山へ登ってきた。もちろん紅葉を見ることがおおきなテーマのひとつ。
仕事が終わってから駅のコインロッカーにしまっておいたザックを担ぎ、新宿駅へ。スーパーあずさで塩尻まで。塩尻のホテル中村屋にて前泊。あたりはまっくらで良く分からず。でも飲み屋とかはまだ開いているお店があった。夕食は駅弁をあずさの中で食べた。余談だが、中村屋ではフロントで新宿行きのあずさ回数券をばら売りしてくれる。
登山初日は木曽福島駅まで電車で。そこで1時間ほどバスを待つ間にお金をおろし、朝食をとった。駅から坂道をくだって回り道してセブンイレブンへ。あと、駅前の観光案内所でバスとロープウェーの往復セット券4000円を購入。バスでは1時間ほどで御嶽山ロープウェー、鹿の瀬駅へ。登った飯盛高原駅でもう2000メートル、那須茶臼岳の山頂くらい。
このときはまだ空は晴れていたが、徐々に雲の中に入り、後半は雨もぱらついた。道は8合目までは木道で大きな段差もないけど、この木道、自分の歩幅で歩けないのと、「木道を歩きにきたんじゃない、山を歩きに来たんだ!」と思えてしまってちょっと……。でも帰りはこの木道のおかげで少しだけ助かったけどね。8合目女人堂までは割ときつい登り。このまま山頂方面に登るとそのままきつかったと思うけど、おなかすいたので女人堂でお蕎麦を食べてバンダナを買ったあと、分岐を三の池方面へ。山腹をゆるく登りながら継子岳の方へ向かった。この辺ではすでに曇り。黄色い紅葉がところどころきれい。雪渓をわたったところで雨がぱらつき始める。ザックカバーをつけたが降ったりやんだりな感じ。三の池に着いたころにはガスに巻かれ始めていた。ここでどちらに進むか迷う。地図上では右から池をまわる道があるが、道しるべには無く目視で道が見えず、逆に左から行く矢印は読めた。池の向こうにあるはずの五の池小屋が見えなかった。迷ったが自信を持って進めないので左へ。急な岩だらけの道を登っていく。どこまで行けばいいのか、岩に隠されて分岐が見えず。それでもやっと新しめの道しるべが立つ分岐にたどりつく。視界は相かわらず悪いが右へ。ほとんど雲の中である。やがて五の池小屋の石碑が。しかしすぐ後ろの小屋はガスがかかってシルエットしか見えない。ほんとにそこに小屋があるの? くらい見えなかった。初日はその五の池小屋に泊まった。今回、コンパスを家に忘れてきていた。あぶなかった。初日は余裕があれば継子岳を登ろうと思っていたけど、ガスで継子岳はまったく見えず(山麓からは雲ひとつなく見えていたのに!)日没も見えず。早々に小屋のホットワインとビールで乾杯しひと眠りしてしまった。小屋は、その日の予約は私たちだけで、好きなとこで寝ていいですよと言われたが、あとから道に迷った3人組のメンズが避難してきた。聞くと地図も持たずに登ってきたとか。九州っぽいなまりのある人たち。ちょっと緊張する。
翌朝、ご来光を見に早起き。しかし雲海に阻まれて朝日は見えず。それでもきれいな朝焼けだった。朝食をとり、山頂へ向けて出発。振り返ると昨日のガスが嘘のように、雲海を背に五の池小屋がくっきりと輝いている。なんてきれいな景色だろう。あんなとこに泊まってたんだなあ。もしまた来ることがあればその時は継子岳も踏破したいと心に誓う。摩利支天乗越しを越えてサイノ河原、二の池新館を経て右へ、御鉢を逆回りして山頂へと向かった。途中、雪解けの美しい二の池を望むことができる。当然、遠回りだが、この景色は捨てがたいと思った。御鉢は、目印を見失わないように注意すればさほど険しくもないが、鉢の外側をのぞけば高度感はかなりのもの。天候次第ではちょっと難儀しそう。風は強かった。やがて継母岳を右手に見つつ山頂への最後のひと登り。継母岳の険しい容貌に圧倒される。同時にこれを継母岳と名付ける昔の人のセンスに感じ入る。
山頂の景色は、感動の一言に尽きる。なんてところだろう。なんて美しい青。空も山も、光るような青だ。そしてダイナミックな雲。山肌に当たり巨大な生物のように跳ね上がり、踊る。動画が撮れればよかったのだけど。
山頂を少し下り、適当な場所で食事に。今回はじめてジェットボイルを使用。待ち切れずにスープは少しぬるめになってしまった。バスの時間を気にしつつ下山開始。これ、逆に登ってきたらかなり苦しいルートだったんじゃないだろうか。ざれていて少し滑る。何度か転びそうになった(相方は実際に滑って転んだ)。石室山荘などを過ぎつつ、振り返りながら下りていく。やがて樹木が増えていって……雲が晴れると斜面一面が紅葉している。ちょっとあきらめていただけに、これはうれしかった。下から見上げた御嶽山もきれいだった。やがて初日に蕎麦を食べた女人堂へ。時間が押していたので通過する。一団の登山客がたむろしていた。どんどん下る。行場山荘まで、このときはじめてコースタイム以上のスピードで歩いた。これなら間に合う。足は生まれたての小鹿のようにプルプルだった。そして塗り忘れた日焼け止めのために顔にはくっきりと帽子のあとが。顔がツートンカラーになってしまっていた。恐るべし山の日差し。とにかく無事下山し、バスにも間に合うことができた。この日の宿は駒の湯。
最近の自分の登山スタイルとして、登山靴はザックに入れて現場まで担いで行く。着替えは普通の服をひと組持って、下山後、最寄りの駅か宿から自宅へザックを宅急便で送ってしまう。帰りはサブバックに必要なものだけ入れて普通の観光の格好で帰ってくる。だって新宿駅とかで山の格好は目立って恥ずかしいのですよ。ザックも重いし、観光には邪魔だし。しかし最近ザックが重い。よくこんなの背負って山登れるなと自分でも思っちゃう。軽量化しなくちゃ。
山自体は奇麗で、山小屋も多くて登りやすくて、いい山だと思う。
五の池小屋はまた泊まりに行きたい。
翌日は馬籠宿と妻籠宿を見て帰ってきた。馬籠まで歩こうか、と言ったら相方に苦笑された。
仕事が終わってから駅のコインロッカーにしまっておいたザックを担ぎ、新宿駅へ。スーパーあずさで塩尻まで。塩尻のホテル中村屋にて前泊。あたりはまっくらで良く分からず。でも飲み屋とかはまだ開いているお店があった。夕食は駅弁をあずさの中で食べた。余談だが、中村屋ではフロントで新宿行きのあずさ回数券をばら売りしてくれる。
登山初日は木曽福島駅まで電車で。そこで1時間ほどバスを待つ間にお金をおろし、朝食をとった。駅から坂道をくだって回り道してセブンイレブンへ。あと、駅前の観光案内所でバスとロープウェーの往復セット券4000円を購入。バスでは1時間ほどで御嶽山ロープウェー、鹿の瀬駅へ。登った飯盛高原駅でもう2000メートル、那須茶臼岳の山頂くらい。
このときはまだ空は晴れていたが、徐々に雲の中に入り、後半は雨もぱらついた。道は8合目までは木道で大きな段差もないけど、この木道、自分の歩幅で歩けないのと、「木道を歩きにきたんじゃない、山を歩きに来たんだ!」と思えてしまってちょっと……。でも帰りはこの木道のおかげで少しだけ助かったけどね。8合目女人堂までは割ときつい登り。このまま山頂方面に登るとそのままきつかったと思うけど、おなかすいたので女人堂でお蕎麦を食べてバンダナを買ったあと、分岐を三の池方面へ。山腹をゆるく登りながら継子岳の方へ向かった。この辺ではすでに曇り。黄色い紅葉がところどころきれい。雪渓をわたったところで雨がぱらつき始める。ザックカバーをつけたが降ったりやんだりな感じ。三の池に着いたころにはガスに巻かれ始めていた。ここでどちらに進むか迷う。地図上では右から池をまわる道があるが、道しるべには無く目視で道が見えず、逆に左から行く矢印は読めた。池の向こうにあるはずの五の池小屋が見えなかった。迷ったが自信を持って進めないので左へ。急な岩だらけの道を登っていく。どこまで行けばいいのか、岩に隠されて分岐が見えず。それでもやっと新しめの道しるべが立つ分岐にたどりつく。視界は相かわらず悪いが右へ。ほとんど雲の中である。やがて五の池小屋の石碑が。しかしすぐ後ろの小屋はガスがかかってシルエットしか見えない。ほんとにそこに小屋があるの? くらい見えなかった。初日はその五の池小屋に泊まった。今回、コンパスを家に忘れてきていた。あぶなかった。初日は余裕があれば継子岳を登ろうと思っていたけど、ガスで継子岳はまったく見えず(山麓からは雲ひとつなく見えていたのに!)日没も見えず。早々に小屋のホットワインとビールで乾杯しひと眠りしてしまった。小屋は、その日の予約は私たちだけで、好きなとこで寝ていいですよと言われたが、あとから道に迷った3人組のメンズが避難してきた。聞くと地図も持たずに登ってきたとか。九州っぽいなまりのある人たち。ちょっと緊張する。
翌朝、ご来光を見に早起き。しかし雲海に阻まれて朝日は見えず。それでもきれいな朝焼けだった。朝食をとり、山頂へ向けて出発。振り返ると昨日のガスが嘘のように、雲海を背に五の池小屋がくっきりと輝いている。なんてきれいな景色だろう。あんなとこに泊まってたんだなあ。もしまた来ることがあればその時は継子岳も踏破したいと心に誓う。摩利支天乗越しを越えてサイノ河原、二の池新館を経て右へ、御鉢を逆回りして山頂へと向かった。途中、雪解けの美しい二の池を望むことができる。当然、遠回りだが、この景色は捨てがたいと思った。御鉢は、目印を見失わないように注意すればさほど険しくもないが、鉢の外側をのぞけば高度感はかなりのもの。天候次第ではちょっと難儀しそう。風は強かった。やがて継母岳を右手に見つつ山頂への最後のひと登り。継母岳の険しい容貌に圧倒される。同時にこれを継母岳と名付ける昔の人のセンスに感じ入る。
山頂の景色は、感動の一言に尽きる。なんてところだろう。なんて美しい青。空も山も、光るような青だ。そしてダイナミックな雲。山肌に当たり巨大な生物のように跳ね上がり、踊る。動画が撮れればよかったのだけど。
山頂を少し下り、適当な場所で食事に。今回はじめてジェットボイルを使用。待ち切れずにスープは少しぬるめになってしまった。バスの時間を気にしつつ下山開始。これ、逆に登ってきたらかなり苦しいルートだったんじゃないだろうか。ざれていて少し滑る。何度か転びそうになった(相方は実際に滑って転んだ)。石室山荘などを過ぎつつ、振り返りながら下りていく。やがて樹木が増えていって……雲が晴れると斜面一面が紅葉している。ちょっとあきらめていただけに、これはうれしかった。下から見上げた御嶽山もきれいだった。やがて初日に蕎麦を食べた女人堂へ。時間が押していたので通過する。一団の登山客がたむろしていた。どんどん下る。行場山荘まで、このときはじめてコースタイム以上のスピードで歩いた。これなら間に合う。足は生まれたての小鹿のようにプルプルだった。そして塗り忘れた日焼け止めのために顔にはくっきりと帽子のあとが。顔がツートンカラーになってしまっていた。恐るべし山の日差し。とにかく無事下山し、バスにも間に合うことができた。この日の宿は駒の湯。
最近の自分の登山スタイルとして、登山靴はザックに入れて現場まで担いで行く。着替えは普通の服をひと組持って、下山後、最寄りの駅か宿から自宅へザックを宅急便で送ってしまう。帰りはサブバックに必要なものだけ入れて普通の観光の格好で帰ってくる。だって新宿駅とかで山の格好は目立って恥ずかしいのですよ。ザックも重いし、観光には邪魔だし。しかし最近ザックが重い。よくこんなの背負って山登れるなと自分でも思っちゃう。軽量化しなくちゃ。
山自体は奇麗で、山小屋も多くて登りやすくて、いい山だと思う。
五の池小屋はまた泊まりに行きたい。
翌日は馬籠宿と妻籠宿を見て帰ってきた。馬籠まで歩こうか、と言ったら相方に苦笑された。