Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

山室の獅子舞を動画で見る

2025-01-03 23:59:38 | 民俗学

 昨年の正月は元旦から二日にかけて高遠町山室の獅子舞を訪れた。今年は訪問しなかったが、YouTubeに「加農屋風田」さんが公開していただいているので、今年の獅子舞の様子がわかる。今年は那木沢と新井に加えて宮原の獅子舞も公開してくれた。いずれの集落も隣り合わせた集落だが、いずれの獅子舞も同じではない。とりわけ宮原のものは特徴があるが、昨年も記したように、ずっと継承されてきたというよりは、途絶えていたものを再興したもの。見ての通り、演じている方たちももともとこの地域の方たちではないよう。その背景も宮原は少し異なる。もちろん那木沢も移住された方たちが加わっているし、新井もそうした方がかかわっているよう。

 宮原の獅子舞については昨年記した「高遠町山室宮原の獅子舞」を参考に見ながら、加農屋風田さんの動画を見て欲しい。今年の様子をうかがって思ったのは、頭を担われている方が昨年と同じかどうかはわからないが、幌を持たれている方がいずれも昨年の方とは異なる。その幌であるが、

「お先はなんと」
「猩々、悪魔っぱらい」
「中は、なかっぱらい」
「後は親父の借金払い」

と語りがあったあとに、幌を拡げてピンと張るところがある。幌をしっかり広げて大きく見せる、そんな舞い方が幌持ちには伝えられているのだろう。那木沢や新井の獅子舞では幌の中に人が複数人入って舞うが、宮原は二人の幌持ちが獅子本体から外へ出てずっと添っている。

 いずれの獅子舞も短時間の舞であるが、それぞれ特徴があって、面白い。加農屋風田さんに感謝である。

2025R7獅子舞那木沢

 

2025R7宮原獅子舞

 

2025R7新井獅子舞

 

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