(福井市下馬中央公園にて、福井鉄道160形161-2号 2006年8月)
・「震災電車」に再び光 市補修、復興象徴へ(福井新聞 2014年5月24日付 紙面)
福井市の下馬(げば)中央公園に保存されている福井鉄道160形電車161-2号。かつては60形と呼ばれていたが、1948年6月28日の福井地震で被災し、台車とモーターを残して車体のほとんどが焼失した。その後新たな車体を取り付けるなどの修理を経て復活し、1997年の廃車まで福井鉄道で運行された。
本来であれば廃車後は解体されるはずであったが、市民から保存の要望が強く出たこともあり、福井市が譲り受け、翌1998年から現在の場所に保存されている。
福井地震に関する遺構・遺物は現在ほとんど残されておらず、それだけに「震災電車」の保存価値・意義は小さくない。しかし、公園に保存されている「震災電車」の経歴、あるいはこの電車の存在自体が現在ではあまり知られていないそうである。また、保存から15年以上経過しており、車体の塗装の劣化やサビなどの傷みが激しい箇所が出ているとのこと。
このことから、福井市では本年度、車体の修理や案内看板の改修などに約200万円の費用を見積もり、「震災電車」を再生するとのこと。
福井地震はM7.1の規模で、福井市で震度6の揺れを観測しており、死者・行方不明者約3800人、倒壊家屋約3万5千戸の被害を出した。地震は1948年に発生したが、その前の1945年には福井空襲が起こっており、福井市は短期間に2度の被害を被っている。よって、福井市では戦災・震災を今に伝える資料や建造物などがあまり残されていない。震災を越えて復活した「震災電車」が、戦災・震災から復興した「フェニックス」福井の象徴として、また数少ない震災の資料として、永く伝えられていくことを願いたい。
・160形161-2号が保存されている下馬中央公園は、福井市美術館に隣接している。福井市美術館へはJR福井駅前(中央大通り)より「フレンドリーバス」(無料)で行くことが可能。福鉄福武線を利用する場合は、花堂駅から徒歩30分ほど(参考:Googleルート検索)。
○ 関連ページ
・福井鉄道 形式160型(福鉄ねっと)
・震災電車を訪ねて(2006年8月)
・「震災電車」に再び光 市補修、復興象徴へ(福井新聞 2014年5月24日付 紙面)
福井市の下馬(げば)中央公園に保存されている福井鉄道160形電車161-2号。かつては60形と呼ばれていたが、1948年6月28日の福井地震で被災し、台車とモーターを残して車体のほとんどが焼失した。その後新たな車体を取り付けるなどの修理を経て復活し、1997年の廃車まで福井鉄道で運行された。
本来であれば廃車後は解体されるはずであったが、市民から保存の要望が強く出たこともあり、福井市が譲り受け、翌1998年から現在の場所に保存されている。
福井地震に関する遺構・遺物は現在ほとんど残されておらず、それだけに「震災電車」の保存価値・意義は小さくない。しかし、公園に保存されている「震災電車」の経歴、あるいはこの電車の存在自体が現在ではあまり知られていないそうである。また、保存から15年以上経過しており、車体の塗装の劣化やサビなどの傷みが激しい箇所が出ているとのこと。
このことから、福井市では本年度、車体の修理や案内看板の改修などに約200万円の費用を見積もり、「震災電車」を再生するとのこと。
福井地震はM7.1の規模で、福井市で震度6の揺れを観測しており、死者・行方不明者約3800人、倒壊家屋約3万5千戸の被害を出した。地震は1948年に発生したが、その前の1945年には福井空襲が起こっており、福井市は短期間に2度の被害を被っている。よって、福井市では戦災・震災を今に伝える資料や建造物などがあまり残されていない。震災を越えて復活した「震災電車」が、戦災・震災から復興した「フェニックス」福井の象徴として、また数少ない震災の資料として、永く伝えられていくことを願いたい。
・160形161-2号が保存されている下馬中央公園は、福井市美術館に隣接している。福井市美術館へはJR福井駅前(中央大通り)より「フレンドリーバス」(無料)で行くことが可能。福鉄福武線を利用する場合は、花堂駅から徒歩30分ほど(参考:Googleルート検索)。
○ 関連ページ
・福井鉄道 形式160型(福鉄ねっと)
・震災電車を訪ねて(2006年8月)