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教育のことや子育て 不登校問題への対応等について、考えてみます。

自己中心性について 3

2014-01-02 21:55:13 | 教育相談
新年おめでとうございます。

 年末の中で、少し時間が開いてしまいましたが、またアップしていきたいと思います。
よかったら読んでください。

 自己中心性について その3

 今回も自己中心性についてにしました。前に自己中心性の個人と周囲にもたらす影響について触れてみました。
 自己中心性が強いというと、何か、その個人や子どもが一方的に悪いかのように感じられた人もおられるかと思いますが、必ずしもその個人が悪いわけではありません。
 自己中心性は、周りとの関係で、そのようにとらえられるからです。特に子どもの場合には、周囲の人のかかわり方が大きく影響していて、その影響で自己中心性が育った、あるいは現在育っている過程にある、と考えられるからです。
 周囲の人の子どもに対するかかわり方が、どのような影響を与える可能性があるかをほとんど考えることなく接した場合、すなわち無自覚に接した場合には、その影響を受けて自己中心性が育ってしまう場合が圧倒的に多いと考えられるからです。
 どなただったか、有名人の言葉に「育てられたように子は育つ」というのがあったと思いますが、本当にその通りかと思われます。
 周りの人が育てたように子どもは育って、その結果、自己中心性の強い特性を身につけているわけです。ある意味では子どもは犠牲者と言ってもよいかも知れません。
 保護者の過剰な保護、過剰な期待、干渉等は子どもの心を鈍感にして、人の気持ちの感じられない共感性の不足した状態となって、人の気持ちがわからないが故に自己中心になる、というような面があると思われます。
 
 物理学で作用と反作用という原理がありますが、人の心の場合も同じような面があるようです。形の決まった強い働きかけが、一方的に継続的に強く与えられていると、その働きかけに対する反応として、一定の形式の反応が起こります。
 働きかけが長く続いていると、決まった反応の形式が心の中に定着してしまうことがあります。
 子どもの場合には、それが個人の心の中に定着し、特定の性格・行動特性となって定着することになるように考えられます。
 こうして固定化した固着した堅い特性になってしまったときに、柔軟性のない、固定化した考え方や物事の受け止め方が成立し、その一つの形態が自己中心性と考えてよいとも思われます。
 周囲の人々の柔軟性に富んだ豊かな温和なかかわり方が、子どもの豊かな柔軟な心を育てるといってよいと思われます。
  「温和な性格は、人(他者)を幸福にする」という言葉を思い出しました。