巨大ヒロイン・コミック計画

3DCGを使ってデジタルコミックの電子書籍化をめざすブログ

『日本アニメ(ーター)見本市』を観た感想です。

2015年02月07日 12時56分40秒 | 映画・ドラマ

 
 ニコニコ動画でやっている『日本アニメ(ーター)見本市』ですが、昨夜はワインを飲みながら、やっと全部見終えました。


 まだご覧になっていない方は、ぜひどうぞ!


◆『日本アニメ(ーター)見本市』作品一覧



 で、生意気ながら感想などを書いたのでアップさせていただきます。
 ワインを飲みながら書いたので、部分的に『語り』が入っちゃっていますが(笑)、どうかお許しを……。
 なるべくネタバレには注意していますが、もしもしちゃっていたら……スミマセン。


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◆第1話『龍の歯医者』
 世界観、好きなほうです。戦艦が出てきたりとか、ちょっと設定がまだわかんないですが……。


◆第2話『HILL CLIMB GIRL』
 フミコの告白を思い出してしまった。 動きがいいですね。3Dのせいかな?
 ストーリーは一番見やすくて現段階ではまとまってるかも。


◆第3話『ME!ME!ME!』
 これは、タブーに挑戦というパターンでしょうか。
 女の子が実は怖いキャラだったというのは、割と好きですが……でも、ここまでやるならストーリー欲しかったかも。


◆第4話『Carnage』
 渋い演出で、黒沢明の映画みたいな感じ。
 復讐劇がわかりやすく、グッと作品世界に引き込まれます。
 ロボコップの一作目に通じる復讐劇の醍醐味です。
 ここまで完成度が高いと、ラストカットに何かキービジュアルが欲しかったなー。あっさり終わった印象があるので。


◆第5話『安彦良和・板野一郎 原撮集』
 よく原画が残っていましたね……。
 そっちのほうが驚きです。


◆第6話『西荻窪駅徒歩20分2LDK敷金2ヶ月ペット不可』
 これはやられました。
 朝、目覚めたら自分が小さくなっていた……というのは、誰もが思いつくようなネタですが、そこから先の展開(演出)は「そう来ましたか!」と叫んで、大いに身を仰け反りました。
 観ながら「あるある!」と、頷いてしまう状況が展開し、キャラの動きにも説得力が出てきていました。
 ラストの主人公の嬉し泣きのような表情……そこに考えさせられる作者のメッセージがありました。
 私が思いついたラストの台詞は、「人間に生まれて良かったぁ……」でしたσ(^◇^;)


◆第7話『until you come to me.』
 音楽とのマッチングが素晴らしい。
 選曲が大切なこと、そして、それに合わせる絵コンテや画面レイアウト……まさに天才たちの成せる技です。


◆第8話『そこからの明日。』
 最近の若い子たちの日常って、こんな感じなんですかね……。
 物質的に満たされているんだけど、何か物足りない、みたいな……。
 簡単に落ち込めて、簡単に元気になれる……。
 でも青春とは、そういうものかもしれません……。
 もともと純粋なものが好きなくせに、純粋なものを観ると、そこから距離を置きたがるツンデレなワタクシ(苦笑)といたしましては、こんな言葉を思いついてしまいました。
『僕たちは、社会の歯車になって馴染むまでに……少しの時間がかかるんだ……』って。
 あ、やっぱり私も純粋だ……σ(^◇^;)


◆第9話『電光超人グリッドマン』
 ウルトラマン的な(ロボットアニメも含む)お約束カットがふんだんにあり、楽しめたのですが……。
 でも、本当の私の好みは、こんな明るい演出のものではなくて、もっと陰湿な感じのものなんだなと認識を新たにしました。
 ヒーローものは明るいほうが、一般的にウケるんだろうと思うのですが……。
 しかし、私はどうしても初期の仮面ライダーの暗さのほうが好きでして。
 つまり「何かあるな?」と、思わせる陰の部分に興味を持つというか……。
 自分が作っている巨大ヒロイン物も、おそらくそうした明るさの否定につながる作風になってしまうのでしょうね……。
 と、そんなことを考えさせられました。


◆第10話『ヤマデロイド』
 これはイイ! 楽しい! カラオケで歌いたい!(笑)
 時代劇という暗くなりがちな要素を、逆に明るく見せるというのは好きです。
 悲しみがあるからこそ、それを乗り越えて明るく歌う……このアベコベの感覚は、とてもイイと思います!
 観ててスカッとしました!


◆第11話『PP33』
 使徒とガメラの戦い!
 未来世界かと思わせておいて、レトロな携帯電話が出てきたりと、世界観の美術設定デザインが最高です。
 トップをねらえの美術設定を彷彿させて、ガイナックスらしさが出ています。
 本当は、こういうのをみんな撮りたいんだろうなぁーと。
 またストーリー面も、怪獣をエネルギー源に利用している設定が良いです。
 何かの犠牲によって人間の文明社会が維持されているという冷酷さも、見るものに訴える力を持っています。
 あらためて、もう一度観ると……再度ビジュアルに感心。
 昭和のテイストを残した美術背景(まさに昭和100年と言いたくなる!)が、そうした「いびつさの文明」を感覚的にも伝えてきていました。
 そしてラストで、その文明という記号を脱ぎ去る少女が、テーマ的にも良かったです……。


◆第12話『evangelion Another lmpact CONFIDENTIAL』
 3DCGで実写特撮風の作品を制作するときの、大事な基本がここにありました。
 ハリウッド映画のような「ただ早い動き」だけではなく、日本特撮の基本には「歌舞伎」が根底にあるのだということ。
 ぜひ日本スタッフがメインで、実写系エヴァンゲリオンを撮っていただきたいですね。
 ゴジラのように、簡単にハリウッドに渡さないでください。
 なぜならハリウッド版ゴジラはとても良かっただけに、悔しいとも思ったからでした……。




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 以上です。

 総じて、ニコニコ動画はやっとその存在意義に近づいたように思いました。
 テレビがやろうとして続けられなかった、若い才能を育てていく、あるいはすでに完成された才能を継続させていくという業界的な意義に、ようやく踏み出せたんじゃないでしょうか……。
 それを『見本市』とは、うまく名付けたものです。
 様々な可能性を見せてくれました。
 プレゼンとは、こういう感じなんだとも勉強になりました。
 インターネットだからこそ、これが続けられるんではないかと思いますし、参加型のメディアとして、どんな発展を遂げられるか楽しみです。


 それにしても声の出演の、山寺宏一さんと林原めぐみさんの天才ぶりも、とても良かった。
 こうした実力のある方々が「演じ分けとは、こうやるんだよ!」と、見本で見せている姿勢は、次世代の役者たちへも大きな刺激となったことでしょう。
 ちなみに個人的な感想ですが、第10話の歌……山寺さん、うますぎです。何度も聴きたくなってしまう(笑)。


 ではではまた! ^▽^/