八木重吉全詩集2 ちくま文庫
おだやかな心
ものを欲しいとおもわなければ
こんなにもおだやかなこころになれるものか
うつろのように考へてをったのに
このきもちをすこし味わってみると
こころから歩きだしてこそたしかだとおもわれる
なんとなく心のそこからははりあいのあるきもちである
おだやかな心
ものを欲しいとおもわなければ
こんなにもおだやかなこころになれるものか
うつろのように考へてをったのに
このきもちをすこし味わってみると
こころから歩きだしてこそたしかだとおもわれる
なんとなく心のそこからははりあいのあるきもちである