アメリカ帰国者が日々の出来事・人生・世の中などを語るブログ

日本に帰国して矛盾だと感じたこと、人生における発見や日常のことなど色々語ります

事実を調べると誰に投票すべきか見えてくる~2017年衆議院選挙を通して~

2017年10月22日 | 政治・国際情勢について

本日は衆議院選挙の投票日。台風が近づいているので、朝起きてすぐに投票所に出かけた。関東の方では既に雨が結構降っているが、この後、午後から段々雨が強くなるそうだ。

さて、今回の衆院選、安倍総理の大義なき突然の解散から端を発し、都知事の仕事に専念すると言ったはずの小池都知事が国政に乗り出して新党を結成、それに更に続いて民進党の分裂と続いたため、これまでにない政治不信に陥ってしまった。私自身、これまで特に支持する政党がなく、結局誰に任せても同じ、という考えを持っていたのだが、選挙権を放棄するということは、国民としての権利・義務の放棄、日本の将来、自分自身や将来を担う子供達の為の幸せを考えることを放棄しているのを同じになる、という考えから、選挙には毎回必ず行っていた。

しかし、今回ばかりは、20歳で選挙権を得て以来、初めてのことであるが、本当に選挙に行きたくないと思ったのである。日本の将来を任せたいと思う人が誰もいないのである。誰も信じられなくなったのである。

これではいけない、と感じ、私が取った行動は、自民党の過去の実績、各政党の考えや、議員の実績などを色々調べてみた。正直、ここまで徹底的に調べたことが今までになく、恥ずかしながらこれまでの私は忙しさにかまけて自分自身で政治や政党のことなどをきちんと調べようともせず、単にテレビやインターネットニュースなどのマスコミの情報だけを頼りに判断していただけだった。

色々調べてみると、驚いたことに、マスコミが報道していない情報が沢山あるということだった。例えば、第92代の麻生総理大臣は在任中、かなりマスコミに叩かれていたが、実際はかなり多くの功績を残されていたのだ。それをマスコミが全く報道しなかったため、私も知る由もなかったが、調べれば色々と出てくることが今回のことで良く分かった。

これだけでなく、他にも、例えば東北大震災の原発事故に関してもマスコミが報道していない事実が数多くあることが分かり、日本のマスコミの報道がかなり偏っていることが判明した。どうも日本のマスコミは、自分達に都合の良い情報だけを抜き出して、その事実だけに留まらず、その話題に尾ひれを付け、あることないこと書きたて、世論を煽っているだけとしか思えない。これは非常に危険だと言わざるを得ない。

本来のマスコミの役割は、良い情報も悪い情報も含め発信するべきで、事実は事実だけに留めて、後は読み手の判断に任せるべきものではないのか?もちろん、マスコミも人間だから、その情報の捉え方によって考えがある程度偏ってしまうことは避けられないものの、情報を配信する側としては、あくまで、できるだけ中立であるべきで、こうこうこうだから、辞職すべきだ、これは独裁だ、と結論づけるところまでするべきではないと思うが、いかがなものか?概ね、そういう判断は正しくないことが結構多いのである。

日本のマスコミがこの様な報道をするから、日本人の多くは自分の頭で物を考えることができなくなってしまうのだ。

私も今回の調査で感じたことは、事実を調べることによって自分の考えが整理される、ということ、そしてこの様な政治状況・世界状況の中でどの候補者が、どの政党がふさわしいのかが見えてくるのだ。ベストな候補者など、神様以外は誰もいない。結局はその中でベターな候補者・政党を選ぶしかないのだが、正しい情報を身に付けていると、判断しやすくなることは間違いない。

これは非常に面倒な作業であるものの、日本の将来、自分達や子供達の将来を決める大事なことだ。これまでマスコミに影響されていた自分を大変恥じている。しかし、これに気づくことが出来、また、政治をより深く理解することができたので、自分にとっては大変大きい収穫だったと思う。

また、普段から家族や友人の間で政治を話題にするのも非常に重要ではないかと思う。残念ながら、私の周りの友人を見ているとあまり政治に関心のない人達が多いので、比較的関心の高いご年配の方と議論することが多い。日本人は議論が苦手な人が多いので、こういう話題を避けがちなのだろうとも思う。しかし、お互いに意見や情報を交換することによって、更に知識や理解が深まり、違う視点からの物の見方も知ることができるので、より、政治に関心が得られるのではないかと思う。

さて、今夜の投票結果がどうなるのであろうか....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


入院を通して感じた高齢化の危機

2017年10月14日 | 医療について

2か月前の8月、突然の激しい頭痛とめまいに襲われ、近くの大学病院を受診したところ、緊急入院をする羽目になった。6人の大部屋に入れられてしまったが、その6人中、4人が高齢者で、私と近い年齢層の人が1人だけだったという、ほぼ高齢者で占められているお部屋だった。他の病室を見てみると、高齢者ばかりの部屋が多く、洗面所などで若い患者さんに時々会うことはあっても、会う患者さんは圧倒的にお年寄りが多い。

今の時点で、病院でこれだけお年寄りが多いということになると、私がお年寄りになった頃には、ほぼ全ての病室がお年寄りばかり、いや、むしろ病院に入院できないお年寄り、そして若い人達が増えることになるのではないか?と感じた。先日、ニュースで救急車の病院への到着時間が20年前と比べて15分遅くなっている、というのを見た。入院患者が多くて受け入れ病院先を見つけるのに時間がかかっているのが原因だそうだ。実際、到着が遅れたせいで亡くなった若い患者さんもいるという。

これに関しては、早急に何か手を打たなくてはいけないと思うのだが、こんなにも高齢の患者さんが増えた為に、医師や看護師の負担がかなり大きくなっているということを、今回の入院を通して実感した。高齢者患者が増えるだけならまだしも、今回は、私自身が非常に困った高齢者患者と同室になり、しかも隣のベットになってしまったことで、そのお婆さんが入院していた2週間は大変な入院生活になってしまった。

その方は70代で、どうやら糖尿病で入院したようだが、その方は、何でもないことで頻繁にナースコールを押し、夜中で皆が寝静まった時にも突然起きて大きな物音を立てたり、ナースコールを押しまくる為、その度にこちらが目を覚めてしまい、すっかり昼夜逆転の生活になってしまった。その患者さんの家族が来た時に、看護師さんが、自宅でもこういうことがよくあるのか、と聞いたところ、ほとんどない、との事で、おそらく入院のストレスや寂しさでこの様な行動に出てしまったのだろうと思う。

その患者さんに多少の同情はあるものの、私としてはちゃんと寝ないと直らない病気でもあったため、回復がすっかり遅れ、結果、1か月近くも入院する羽目になってしまったことは否めない。

また、入院中にこんなこともあった。朝、歯磨きをしに洗面所にいた時、廊下で若い男性と高齢者の男性が争っているのが聞こえた。話の内容から察すると、この高齢男性患者は、窓側のベットで寝ている患者で、早朝でまだ皆が寝ている時に勝手にブラインドを開けて周りに迷惑をかけていたようだ。それも1度ではなかったようだった。その若い男性が、「あなたね!もし自分のお孫さんが同じ病室で入院していたら、同じことをしますか?!こっちは朝早くから物音を立てられて迷惑しているんですよ!」

....この男性の言うことは最もだ。しかし、そんなにきつい言い方をしなくても..、という気持ちがあっても、私自身も同室のお婆さんにほとほとうんざりさせられていたので、この若い男性が怒鳴りたい気持ちがとても良く分かる。

人間、歳を取るとわがままになる、という話を聞くが、必ずしも高齢者全員がそうではない。同じ病室にいた80代の患者さんは、その70代の迷惑患者さんよりも10も歳が上なのに、入院中、全く誰にも迷惑をかけていない。また、もう一人の高齢者患者さんは、初対面であるにも関わらず、私に話しかけて良くして下さった。場や秩序をわきまえる礼儀正しい高齢者の方も沢山いらっしゃる。また、迷惑患者は若い患者にもいることは確かだ。しかし、高齢者の入院数が圧倒的に多い為、問題患者は今後も高齢者の方が多くなると思うし、また、高齢者の方が介助を必要とする人が多い為、現場の負担も半端ないと思う。一方で、労働人口は減り医師や看護師の担い手も少なくなるから、ますます深刻化するだろう。

すぐにできる事としては、全てのナースコールにいちいち答えている病院のやり方も考えることではないだろうかと思う。アメリカでは、担当看護師が通常1人と決まっている為、ナースコールを押しても、すぐに来てくれるわけではない。15分、30分待たされるのはザラであると聞く。また、このお婆さんのようにナースコールを何度も押すと看護師から怒られ、対応してくれなくなるそうだ。

どうでもいいナースコールにまで対応を続けていたら、ただでさえ忙しい看護師の仕事が際限なく増えるだけで、ストレスが溜まる一方ではないのか?常習犯(?)には、ナースコールボタンを取り上げることも必要ではないかと思う。いつ容体が変化するか分からないような重篤な患者さんを除いて、それ以外のほとんどはあまり緊急性を要しないものばかりではないのか?そんなことでいちいち対応していては、身も心も持たない。

また今回の入院で、本当は歩けるのに歩けないふりをして看護師さんを呼び出し、トイレに連れて行ってもらうケースや、自分でできることなのに、看護師がわざわざ対応している看護師さんを見てしまった。日本の病院はちょっと患者さんを甘やかしすぎではないかと思うところが多々あり、それが患者さんのわがままを増長させている原因にもなっているのではないかと思う。それを看護師さん達に伝えてみたのだが、なかなかそこは合理的に割り切れない日本人の良くない所でもあろうか、そうしてみたいものの、日本ではなかなかできない、と言われた。

けれども、今後、高齢患者がますます増える中で、同じ様な対応を続けていると、医療スタッフの仕事やストレが増えるばかりで、ひいては医療ミスにつながりかねない。現在でも、医療現場では公にはなっていない様々ミスが日々起こっているようだ。現に私の入院中にも、若い看護師が、同じ病室に入院中の患者さんの名前を取り間違えて違う処方箋の薬を出していた現場を見てしまい、恐ろしく感じてしまった。別の看護師がすぐに気づいて未然に防げたものの、これが重要な処置だったら、どういうことになっていただろうと思うとぞっとする。

また、下記はNHKの「クローズアップ現代」の番組だが、日本では相変わらず医療事故による死亡が後を絶たないようだ。

クローズアップ現代 なぜ医療事故は繰り返されるのか