先週の日曜日の成人式の当日に、突然商売を放り投げ、横浜と八王子の多くの新成人達が振袖を着れない、成人式に出られないという被害に遭い、日本中を騒がせている「はれのひ」は、既に知っている方が多いだろう。
今朝、インターネットでこんな記事を見つけた。
この記事を読んで全く同感だった。
日本人は何故か、「一生に一度のこと」「特別なこと」となると、サイフの紐が緩くなるようで、その原価が一体いくらなのか、支払う分だけの商品価値が本当にあるのかどうかも吟味せずに、「皆さんもこれくらい払っていますよ」「これ位が相場ですよ」という、日本人特有の”横並び意識”を刺激され、安易に決める人がとても多い。
今の日本人の親御さんの多くは、普段から着物を着ているわけでもなく、本当に良い着物かどうかの見る目もない状態で、業者の言う通りに従ってしまう。これは、海外においてはあり得ないことだ。当然、これは日本の業者にとって、これほど良いカモはいない。
そもそも何故、一生に一度しか着れない物に対して、何十万も何百万も払うのだろうか?そんなお金があるのなら、他のもっと有意義なことに使えるのではないのか?テレビのニュースで、「はれのひ」の被害にあった女性達を見ていて、大変気の毒だと思うし、こちらも見ていて腹立たしい思いもするが、一方で、振袖ビジネスに上手く呑み込まれ、騙された方も問題だと感じる部分もないわけではない。もちろん、お客さんを悲しみのどん底に陥れた「はれのひ」の会社が一番悪いのだが。
大体、こういう詐欺まがいの事件に関して思うことは、騙す方がもちろん、一番悪いのだが、騙された方もやはりどこか脇が甘いケースが非常に多いのだ。この事件が起こった、ということは、ここまで過剰に加熱しすぎた振袖ビジネスに警鐘を促している、神様からのサインではなかろうかと思う。
ちなみに、私の成人式の時は、スーツで行った。そんなお金があるなら、大学の授業料に充てた方がいいと思ったからだ。
タレントの誰かが発言して炎上しているようだが、そもそも何故、成人式に振袖を着る必要があるのか、私もその考えに同感している。この事件をきっかけに、成人式のあり方、女性の装いのあり方を一度吟味してみる必要があるのではないか。
また、日本のボッタクリビジネスは、先ほどの記事にも書いてある通り、葬儀屋にも未だある。また、私が非常に不可解に思っているのは、賃貸マンションの礼金と更新料。アメリカでは、賃貸アパートを契約する時は、通常、1か月分の敷金だけでよい(州によって若干違いはあるかもしれないが)。礼金は存在しない。更新時には、家賃の値上げがあることが多いが、更新料は払う必要はない。日本ではこれを何故払わなくてはいけないのか、何のために払うのか、全く意味が分からない。
この様な、うやむやとした支払いの類は他にもあると思うが、今の私としては、賃貸マンションの更新料を本当にやめて欲しいと願っている。何故、更新料に1か月分もの賃料を払わなくてはいけないのだ?お金がかかる理由はないはずだ。マンションの維持は、月々の賃料や共益費で賄われているわけだから、更新料、そして契約時の礼金は全く必要ないはず。
日本人の消費者は、自分達の払うお金が一体、何に使われて、何でこんな金額になっているのか、関心を持たない事には、この様なボッタクリビジネスは後を絶たないだろう。