ダイオキシン汚染という言葉を聞いたことがある人は多いと思うが、あまりに聴きなれているせいなのか、マスコミにもあまり真剣に取り上げられていない。しかしそのダイオキシン排出量、日本が世界の中で最も高いということをご存じであろうか?
最近は中国の環境汚染が注目されているせいなのか、日本で起こっている環境汚染についての報道はほとんど見かけない。そこで、私はネットでダイオキシン排出量について調べてみたが、新しい情報がほとんどなく、世界ランキングについての情報は、下記の20年ほど前の情報がようやく見つかったくらいである。
どなたか最新の情報をお持ちであれば是非教えて頂きたいが、この様な、日本にとって悪い情報があまりネットで見かけないような気がするのは気のせいであろうか?もし誰かが情報をコントロールしているのであれば、非常にけしからんことではあるが、これを見ても分かる通り、日本のダイオキシンレベルは非常に高い。アメリカよりもかなり高いのである。
また更に画面の下の方を見ると、一日当たりのダイオキシン類摂取量も日本がずば抜けて高い。その結果、母乳の汚染、私達の体にあるホルモンにも影響を与え、不妊症の原因となったり、癌の原因となったりと、私たちの体に様々な悪影響が及ぼされていると言われている。
日本の最新の情報がネットで得られないので、海外のネットを探したところ、Japan Timesから2000年に書かれた情報をみつけた。英語が読める方には是非読んで頂きたい。
Dioxin found deadly for sure — and they’re pumping it out
これによると、1997年以降、日本のダイオキシンレベルは60%下がったと書かれているが、それでもアメリカのレベルよりもまだはるかに高いという結果なのだ。つまり、20年経っても日本のダイオキシンレベルは、アメリカのレベルまで下がっていない。これはどういうことなのか?
それは、日本のゴミ排出量が世界一だからである。大量消費国と言われているアメリカをはるかに抜いて、日本は世界で最も大量のゴミを出す国なのである。その証拠に、環境庁のデータによると、日本人一人が年間に排出するゴミの量がなんと320kg!2位のフランスの180kgのほぼ倍の状態なのである。
また、ごみ焼却炉の数は、1位:日本1243、2位:アメリカ351、3位:フランス188と、日本のゴミ焼却炉の数はアメリカのなんと3倍以上にもなっているだ。
日本にとって何と不名誉なことか。この事実を知っている日本人が果たしてどのくらいいるのであろうか?マスコミは何故、この様な私達の生活や健康に関する重大な情報をほとんど取り扱わないのであろうか?森友やセクハラ問題も重要な問題であろうが、もう少し、この様な重要な情報も取り扱って頂きたいと思う。
それはさておき、では何故、日本ではアメリカを抜いてこんなにゴミが多いのか?これは私の推測ではあるが、日本の文化的特徴として、過剰包装、そしてコンビニから出るゴミが原因の一つであると思っている。
日本の商品を見ると、特に高級品に関してはこれでもかっ!!...というくらい2重にも3重にも包装されているものがある。先日、高級なロールケーキを頂いたが、まずは外側の包装、そして中には木箱があり、その木箱も包装されていた。その包装を開けて、ようやく木箱を開けたと思いきや、今度はプラスチックの袋が入っており、その袋を開けたらそのロールケーキがビニールの様な物で覆われており、ようやくロールケーキを頂くことが出来たが、アメリカでこんなに過剰すぎるくらい包装されている商品を見たことはない。
また、コンビニやスーパーから出てくるお弁当の容器や、果物や魚、野菜を入れているトレーなど、その数はすさまじいものだろう。コンビニ弁当など存在しないアメリカでは、そのようなゴミは発生しないし、また、スーパーに行っても野菜や果物はそのまま積まれて販売されており、トレーなどは一切使っていない。
ゴミを減らす為に私達ができることは、ゴミが出るような商品をできるだけ買わないようにすることであろう。お店やメーカー側がもっと積極的にエコに関して取り組んでくれればいいが、20年経ってもなかなか進まない。従って、消費者側からそのような行動に出れば、メーカー側やお店も変わらざるを得ないだろう。
また、食べ物だけでなく、日用品や服など、私達が普段使っているものは必要最小限に、無駄なものを買わないようにすることも必要である。また買うにしても、できるだけ長く使えるもの、リサイクルできるものを買うべきであろう。私自身、服や靴に関しては、高くても気に入ったものを買うようにしている。流行を追わないから、長く使えるし、靴はいつも3万円くらいのものを買うが、大事に履いていれば5年や10年も持つ。年間コストで考えれば非常に安いものだ。
日本は一日でも早くダイオキシンレベル世界ワースト1という汚名から脱出すべく、消費者も売る側も努力しなくてはいけない。環境に良くないことをすれば、それは自分自身に返ってくるのだから。