いつもそうであるかのように
人はそこでは踊れされ
踊り疲れて消えるのです
時という生母は
色んな種を宿します
軍神の種で戦が孕み
微笑みの神で鎮まるのです
割り切る事です
不条理は必要なのです
空があるように
一人の天才の為に
つながりが生まれるか
時代が欲するのです
空間は時間の為にあり
時間は空間の為にある
そして観念を形成する
誰の為に・・・・自己の為に
すべては実在する様に見える
だけど そうでないとしたら
本当はただの仮象なんだと
この世も 人も 過去も未来も
この世を去る時には
この世も消える
この世は自己なのだから
仮象の哀れみに気付いたなら
うまく化かされてやること
そこから道化が始まる
我の心を
知れば知るほど怖くなり
愛し日もあろうものを
遠きを見る目は そこにない
性格は運命であると
まして業であると
ささやく声は答える
そして 演技だと
貴公子ハムレットは
影に忠実だった
どこまでも
貴公子ハムレットは
明日の見えた人だった
悲しいほどに
二つの星が
ある年 生まれた
かたやフランス そしてロシアに
流れ星の多い年だった
共にジュピターの種受け
時代の子となるよう呪われ
必然の嵐の中
暗闇潜って現れた
救い難きこの世に
大地の傾斜もたらし
悪の要素転がす為に
デモーニッシュな輩
何れ闇への光となり
歴史の星となるのであった
今ばかりを見詰め
過ぎてく刹那に場を与え
これも浪漫だと
せめてもの声で言う
いろんな嘆き声が
光を求めさ迷うので
どうにかせねばと
縋る袖を出すのです
こんな胸のうち
闇夜の声を
それでも語るしかないのです
しがない営みに
叶わぬ夢をかけ
言霊を信じる故に
美しく 優しく 真実の
沙翁の心情 誉れあれ
時代渡る流星
彼方まで行けよ 永遠に
そして燃ゆる陽のなか
ミューズとの戯れに我忘れ
超えに超え
時空の彼方で生受けよ
命託しソネットに
栄光の冠のせ
後光の如く明日照らせ
贖い人の物語
すぎれば夢の また夢物語
美しく 優しく 真実の
生まれることを 待ってたかのように
草木と語らい
自然を友とし
陽だまりに抱かれ眠った人
ブリテンの湖水地方には
微笑を浮かべた吟遊詩人いて
ワーズワースはそこにいて
自然との逢瀬をかさねる
きらめく陽の光
ここにもそこにもミューズいて
心の糸弾きたてる
ヒバリ告げる春の音を
この田園にて受けとめ あなたは言う
・・・・さあ 言葉だ
ヒースをさ迷えしリア王を
亡霊たち取り囲む
かさこそと囁く声
宙飛ぶ粒子となる
暴雨の中で何を望もうと
一を喰う二が襲って来る
裏の裏は表だと
扉の向こうで声もする
救えよリア王を
狂気の藻屑と消えるな
与えよ光を
呪われし世の
贖いの象徴となり何時までも
この 物語を
バーナムの森が来るまでは
明日へと歩けもしようもの
ダンシネインは宙の中
空間凍らば渡れまい
空中楼閣さながらに
周りを囲むは ジュピター神
天使の笛の音
そこかしこに流れ出でる
紫まとったは詩翁
与えるだけ与え
すべて望むなと 口に言う
象徴の美を称え
天の音響く
ダンシネインを守れよと
雲間に漂う月あるなか
妖気な風は吹き過ぎる
やはりお前もそうだなと
射差す光は口をきく
薄明りの月光
今宵はワルプルギスの夜
影は影とで孕み
小悪魔を生む
幽界の使者は
一から十まで先見せ
あざ笑いと共に露となる
幻影の幕で舞台は始まり
幻影の幕で舞台は終わる
見ているあなたは 主人公
むく犬が泣く夜
ホムンクルス生まれる
風は鬼門から
死臭を運ぶ
罪と憎悪の結晶
地獄の使者はそこに
復讐への必然ゆえと
その目は語る
伸し掛かる波の刃を
これが美と言うかのごとく
だからと せせら笑う
生まれなくしようとも
臨月を蝕み現れ
お前は言う・・・・ようこそ あなた