1、米金融危機は何とか回避できたが・・・
一見素早い政府の対応で危機を回避したかのように見えるが、実際は金融崩壊が静かに深く進行している・・・という話。これはFRBがリーマンショック以来続けていたQEをやめて、「インフレ抑制」の為に徐々に利上げしてたら急に「銀行の破綻」がやってきた、という事である。私が注目している「田中宇」氏によれば、これはQEがもたらした「当然の結果」であり、実体経済から離れた「金余り現象」という見せかけの繁栄の「行き着く先」を示しているに過ぎない、ということらしい。
今回のSVBの取り付け騒ぎは政府の素早い対応で何とか沈静化したが、「債権の金利が上昇」すれば経営に行き詰まる金融機関が出てくる状況は何ら変わってはいない。表面上は落ち着いたかに見えているが、構造的欠陥は「金融システム全体」に及んでいるのは間違いない。今はファーストリパブリック銀行などの中小銀行が経営危機に陥って資金流出が止まらなくなり、何とか大手銀行の預金で破綻を免れている状態だ。しかも今度FRBが利上げをすると「バタバタと潰れる」危機的状況は、欧州に飛び火して「クレディスイス」という欧州最大手の銀行が今まさに破綻しそうな勢いである。
クレディスイスは去年の暮頃から預金の大口引き出しが止まらず、資金ショートに陥っていた。今回それがアメリカ金融危機のあおりを受けて表面化し、大株主のサウジ中央銀行が追加支援を断ったことから一気に「崖っぷち」に立たされて、今スイスのもう一方の大手銀行UBSへ併合される話が、最終の詰めに入っているらしい(これ全部、田中宇の国際ニュース解説からの受け売りです)。
2、危機はまだまだ続く
去年のウクライナ戦争が勃発してアメリカ・欧州は結束して対露制裁を決めたが、これがエネルギー価格や小麦などの原材料の高騰を招き「経済の悪化」を招いている。原油や天然ガスを禁輸してロシアとの貿易を止める「対ロ制裁」は一応ロシアを「干上がらせる」つもりでやっている筈なのだが、それが案外と効果が出ていなくて「困っているのは欧州の方」との見方が出始めている。一方NATOを中心に相当な金額の「ウクライナ武器支援」を続けているが、これがウクライナ政府中枢の支配層の横流しがバレて、悪徳政治家の蓄財の温床になっていると市民から糾弾されていた、というニュースもある。つまり、戦争で悲惨な目に合っているのは「何も知らないウクライナ市民と、善意で支援している欧州NATOだけ」だった、という話。まさかのゼレンスキーも、タックスヘイブンの銀行に「相当な金額を預金しているらしい」という噂だ(これは未確認情報だが、裏の世界では有名な話らしい)
3、習近平がロシアを訪問
そんな中で中国が仲裁に入って、「サウジとイランを仲直り」させたという情報が入ってきた。911の同時多発テロ以来悪化していたアメリカとサウジの仲が先年の「カショギ暗殺事件」で決定的となり、泥沼だったシリア内戦が「ロシアの後押し」で落ち着いたあたりから、サウジもアメリカを見限ってロシアに接近するようになって、この仲直りの運びになったようだ。イスラエルやトルコなども既に「ロシアに頼る」ようになっていて、これで中東も「ロシア・中国の支配」の元で平和が戻ってくる感じである。元々宗教的に相いれないと言われていた「スンニ派とシーア派」だが実際はそれほどでもなく、対立を煽っていたのはむしろ「英米の方」だそうだ。
それを象徴するのが中東からアメリカが手を引いて代わりにロシアが面倒をみるようになったら、途端に「平和が戻ってきた」という事実である。あれほど「アルカイダやISIS」などのイスラム原理主義の嵐が席巻していた中東なのに、今は見た目では落ち着いて来て経済も戻ってきているように見える(中身はどうあれ)。アフガニスタンもタリバン政権の女性抑圧など色々と問題があるようだが、とにかく戦火は沈静しているのだ。これで世界で戦争が起きている地域は「ウクライナだけ」になった。つまり、全部の戦争からアメリカが手を引いたら、どういう訳か「見事に静まった」のである。台湾問題も何だかんだと日本で話題になっているが、アメリカが口出ししなければ「台湾で戦争は起きない」と私は密かに念じている(これは私の勝手な推測)。
そして唯一残っているウクライナ戦争に「中国が仲裁」を買って出て、いよいよロシアとの手打ちが始まりそうだ。勿論、アメリカは何とか文句を言って継続させようとするだろうが、欧州は今や「それどころではない」のである。クレディスイスが破綻したら「リーマン以上の破滅状態」が起きるとの専門家の予測も出ているぐらいだ。
4、FRBの利上げはあるのか?
EUは銀行群が軒並み危機的状況になりつつあるのに「利上げ」を行った。これはインフレを警戒してのことらしい。だからアメリカのFRBも「金融危機にも関わらず」利上げを続行する可能性があるのだ(これはもしかして?、と経済の権威筋が言っていることである)。田中宇氏によれば、インフレが止まらない理由は市場に資金が溢れているからではなく、「対ロ制裁による物流の停止」が原因だから、FRBの利上げは「インフレには効果が無い」という。そんな事は政府もFRBもとっくに分かってはいる筈だが、どうもアメリカはEUを巻き込んで「共倒れ」させようとしているように見えるのである(これが、田中宇氏の陰謀論たるゆえんである)。
5、ロシアと中国の繁栄は予定通り
ウクライナ戦争は対露制裁で米欧経済を悪化させるためにアメリカが仕掛けた代理戦争で、リーマンショック以来の「債権金融システム破壊計画」の総仕上げになるという。これはロックフェラーなどの資本家が更なる経済発展の為にが密かに推し進めていることで、アメリカの一国支配の覇権を分散させ、世界の多極化によって「途上国の経済的発展を後押し」しようという計画だそうだ。対ロ制裁は「ドル金融システム破綻の被害」からロシアや中国を最小限の範囲で守る役割も果たしており。その他の発展途上国も実質的にそれほど被害が出ないような「見せかけの制裁」だと考えられている。その証拠に制裁に積極的に参加しているG7のメンバーは、他の諸国に比べて「何れも経済が悪化」して戻れなくなっている。
ドル決済に代わる「ルーブルや元決済のシステム」が機能し始めると、今までの「ドルの覇権」は限定的にならざるを得ない。おまけに原油・天然ガスなどのエネルギーや小麦などの原材料は「ドル決済じゃない側」に集中しているから、さらに通貨の多極化が進むのだ(オーマイガッ!)。以上を考えると田中宇氏の「覇権分割説」が、世界を大転換させる「21世紀の中心テーマ」だということが分かってくる(あんまり持ち上げると炎上するから、ほどほどにしたい)。
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さて、これだけ大々的に「金融危機とその後」をぶち上げたのだが、それではこの先「日本はどうすれば」いいのか?
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はっきり言うと田中宇氏は世界情勢を分析する「アナリスト」なので、その危機に対処する「具体的な方法」を教えてくれるアドバイザーではないのである!(アチャーっ!)。それに国家が管理している年金で暮らしている私が「国家的金融崩壊から逃れる術」を持っているかというと、「はなはだ心許ない」と言わざるを得ないのだ。ああ、どうすればいい?
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そこで私はジタバタしてもしょうがない、と腹をくくって「欧米中心の価値観の世界」から脱却し、残り少ない人生を「新しく覇権国となるであろう中国」中心に生きてみようと考えました!(何と変わり身の速いことよのう!?)
5、これからは中国だ!
以下は私の「中国語を生活の中心に据える」計画である。ちなみに今、私は5世紀の古代史を勉強しているが、高句麗の広開土王碑にある有名な「而倭以辛卯年来、渡海破百残」という文章を見て、中国語って何だか「分かりやすい!」と感動したのだ。この文を訳すと、「しこうして(then 〜)倭(japan)は、 以(at)、辛卯年に、来(come)た。(倭は)渡(over)、海(sea)して、破(beat)、百残(バカ百済)。」となる。実に単純明快、簡潔にして正確無比な文章ではないか!。もちろん現代中国語が全てこの様な分かりやすい文章という訳では無いが、日本語のように動詞が最後に来る文法や多種多様な語尾活用やその他「とにかく分かりにくい文章」と比べると、むしろ意味を伝えるという目的には「厳格なまでに」合っていて、語順などは英語と一緒だからむしろ分かりやすいと感じたのである。つまり、最初からズラズラ読んでいけば、そのまま「意味が通じる」ように言葉が並んでいるのだ。日本語のように「最後にいくまで意味が確定しない」言葉とはエライ違いである。
長年ずーっと義務教育で英語を勉強させられてもとうとう使い物にならなかった英語と比べると、発音は別として、単語と漢字はある程度想像が付くから、習得にもそれ程困難はないのじゃないだろうか(そうなら良いけど)。来るべき中国中心の世の中に備えて、今から中国語を勉強するのも悪くないと思ったので、今日、高島屋ビルの本屋に行って、4月からの「NHKのテレビ中国語講座のテキスト」を買って来た(泥縄にならなけりゃ良いけど)。
金融危機で日本の銀行がどうなるかは分からないが、前回のリーマンショックの時もそうだったが日本の銀行は「時流に乗っかって儲ける」事が不得手なので、案外被害は限定的なのじゃないだろうか?。まさか第一次大戦後のドイツみたいに、家庭用のパンを買うのに「乳母車に乗せなきゃいけないほどの札束」が必要になる、なんて事にはならないんじゃないかと思っている。まあ年金が頼りの生活だからギリギリ節約してお金は使わないようにする必要はあるだろうが、飢え死にすることは「多分、ないだろう」と呑気に構えている(だって、悩んだってどうしようもないじゃん!?)。
それよりこれから中国語の時代が必ずやってくる。だから中国語が出来る方が「何かと便利」な世の中になると思って、せっせと中国語を勉強しよう!。
追加:今回、田中宇の国際ニュース解説の金融危機の記事は「無料版」が公開されています。他にも無料版は多数ありますので、是非ネットで読んで「世界の情勢のホント」を知って下さい。為になること請け合いですよ。
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