明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

今夜はレアル・マドリーについて語り明かそう(3)CL決勝進出、お目出度う御座います!

2022-05-07 17:05:26 | スポーツ・ゴルフ

やっぱりベルナベウには、魔物が住んでいる・・・とペップは呟いて去っていった・・・かどうかは知らない。とにかくファーストレグでは4−3と打撃戦を制し、この前ディフェンスを何度もぶち破られたビニシウスを封じ込める秘策の「ウォーカー」が、怪我から戻ってきて万全の体制でベルナベウに乗り込んできたシティのメンバー。よもや負けるとは思っても見なかったことだろう。

私は流石に「夜中の3時45分から生放送」を見る体力はないので、録画して見るつもりだった。翌朝遅く起きて、定番の朝食と薬を飲んでいたら「何やら SMARTNEWS でマドリーが勝った」ような記事をチラ見してしまったのである。「あれ?、勝っちゃったんだぁ」と拍子抜けしたが、しかし考えてみれば「既に勝っている」という安心感があって、これはこれで気分いいかな?、と思ってついついゆっくりしてしまった。それで、肝心の録画を見たのは今日の朝だったというわけ(どこまで安心してるんかい!)。

まあ、結果は知っているので試合をじっくり見れるというのは、勿論ある。心の余裕っていうんですか、シティの軽やかなパス回しにも平静を保って見てられるのはワタシ的にはとても良い環境であった。冷蔵庫からハーゲンダッツのクリスビーサンド「ザ・キャラメル」を出してきて、サクサク口に運びながら、シティの先制点にも動揺せず見ていられたのは結果を知っていたからである。もし結果を見ていなかったらシティが先に得点したことで、「ハラハラドキドキ」が止まらなかっただろう。SmartNews 様さまである。

試合の流れを見ると、ベンゼマにもチャンスは何度かあった。しかし、どうにも枠内に球が行かない。カゼミーロも危ないタックルでカードを貰ってるし、なかなかマドリーに攻撃の糸口が見つからない状態が続く。それに比べてシティの攻撃はディフェンスの穴をピンポイントで突いてくる、正確無比なパスワークに支えられた「圧倒的戦術の力」だ。頼みのビニシウスもウォーカーに抑えられて、前回のような突破劇は見せられないでいる。後半シティ先制の後、しばらく両者膠着状態になっていた時、5大サッカーリーグで優勝している優勝請負人アンチェロッティが「必殺のロドリゴ」を投入した!。

ロドリゴは前回のチェルシー戦でも、交代してすぐに「奇跡の右脚弾」を叩き込んだ、マドリー逆襲の立役者である。その後もリーガで同じような逆転劇を演出していて、もはやマドリーにとって「なくてはならない男」になっているのだ。そのロドリゴが、90分過ぎの「もう負けが確定する間際」の1、2分という短い時間に、立て続けに2ゴールを叩き込んだのだからたまらない(ヤッホーっ!)。ベルナベウの満員のマドリー・ファンは歓喜に沸き立ち、目の前で起きた事をまだ信じられずに泣き出す観衆もいたという。正に奇跡、ベルナベウに天使が舞い降りた瞬間である。

レアル・マドリーの逆転劇は、パリ・サンジェルマン戦でもチェルシー戦でも、「エース」ベンゼマの活躍が目立っていた。しかし今回は紛れもなく奇跡的な逆転へと試合をお膳立てしたのは、私の見る限り、守護神「ティボー・クルトワ」である。シティな猛攻を悉く弾き返し、逆転への「僅かな可能性」を残したのは、その長い手足と驚くべき俊敏さ、それに神掛かったポジショニングと正確なキャッチングがあったこそなのだ。クルトワこそ、間違いなくこの逆転劇のヒーローの一人であると言える。クルトワ、最高!

さてCLの決勝は、宿敵リバプールとフランスはパリのスタッド・ドゥ・フランスで行われる。ベンゼマの母国であるフランスでの戦いは、声援の大きさを考えると、ややマドリーに有利だと思う。どっちが優勝するかは神のみぞ知るわけだが、「マドリーの勢い」を私は信じよう!。リバプールは決勝に至るまで、マドリーと比べるとどちらかと言うと対戦相手に恵まれていた。その試合強度の不足が強者マドリーを相手にして、どれだけ本来のレベルにまで目覚める事ができるのか。サラーにしてもマネにしても、チームの総合力で点を取ってきたチームである。飛び抜けた強力な世界的ストライカーがいないだけに、ゴール前で究極のシチュエーションに置かれた時に、果たしてシュートを決め切れるかどうか。やはりここは一日の長のある「ベンゼマ」を擁するマドリーに、軍配が上がるんじゃないだろうか、そう思いたい。

話は変わるがPSGのエムバペが、来シーズンはマドリーにくるんじゃないか、と噂になっているようだ。ベンゼマとビニシウスの関係はマドリーの根幹であるから、これを変えるというのは考えにくい。モドリッチ・クロース・カゼミーロは、これまたマドリーの頭脳であり心臓ともいえるトリオだ。では、エムバペが入って来て、代わりにはじかれるのは誰なのか?。ウ~ン困ったなぁ、実に困る。アセンシオやフェデ・バルベルデは、まあ今でもスターターだったりベンチだったりだからそんなに違和感はない。ヨビッチやダニー・セバージェスやディアスなども、まだ先発出場というのには実績が足りないかも。

それで今季限りで放出されるのが確定のギャレス・ベイルについては、何か原因があっってチームに馴染めなかったと思うが、理由は良くは分からない。とにかく出ていくとして、怪我で休んでいるエデン・アザールは戻ってくればスターターになるのは確実と思われている実力のある選手である。しかもここに来て、今や「一撃必殺の逆転のヒーロー、ロドリゴ」が猛烈に存在感をアピールしてきたから悩ましい。ドリブルで突破するタイプのビニシウスやアザールと違って、ロドリゴは密集したディフェンダーの間をスルスルっとかいくぐって、あれよあれよと言う間に、味方のパスに「チョン」と合わせてゴールするのが得意だ。テレビカメラも気が付かない視界の外から、「アッ」という瞬間に飛び込んできて、キーパーやディフェンダーが呆然と見ているだけの「ドラマチックなゴール」を決めてしまう選手である。

普通は目の前に「まぐれ」でボールが転がってきて、それに合わせた「ごっつぁんゴール」というのが、良くあるパターンだ。しかしロドリゴのは「計算されたパスに飛び込んで」確実に決める「芸術的なゴール」なんである。こういう、いわば「サッカー忍者」のように背後から急に現れる選手というのは、マドリーにとっては他に代え難い「貴重な戦力」ではないだろうか。マドリーには相手の嫌がる最も危険な場所に、ピンポイントで高速パスを出せる「極上のパサー」クロース・モドリッチがいて、ドンピシャのタイミングと計算された弾道のクロスで鋭くディフェンダーを切り裂くカルバハルと、見事な役者が揃っているのだ!。

レアル・マドリーに、死角という文字はない!。

それなのにさらにエムバペを取るなんて、もう「どんだけ〜」である。ああ、困った困った。

CL決勝の前に悠長な移籍話をするなんて、マドリーファンに「厳しーく」怒られそうだが、まあ「王者の余裕」ということにしておこう。まさかマドリーに限って「気の緩み」ということは無いと思っているが、何しろ相手は歴戦の試合巧者リバプールである。慎重な上にも慎重を期して、本来の実力通り、パリで歓喜のフィナーレを飾ってくれるものと、私は信じている。

マドリーよ、勝負に遠慮は要らないぜ!!!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿