明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

今週の気付き(55)菅首相の隠された正体

2020-10-02 13:23:07 | ニュース
1、首相就任は計画的?
昨日の SmartNews の記事だったと思うが、菅首相が総裁選に出ると決まった裏には、相当に周到な計画があったらしい。「令和おじさん」として俄然脚光を浴びた頃から、安倍前首相サイドには疑いの目で見られるようになったという。この頃から小泉進次郎環境省の婚約報告や菅原一秀前経済産業大臣の辞任、それに河井克行前法務大臣・案里議員の公選法疑惑など、キナ臭い案件と菅前官房長官の関係が取り沙汰される事もあった。今年に入って安倍サイドが官邸主導・「菅前官房長官外し」に走ると、菅氏は二階幹事長に擦り寄る態度を見せて「石破氏擁立もあるか?」とブラフを賭けたという。コロナ対策では二階幹事長を通じて公明党の一律10万円給付案を無理やり通し、岸田前政調会長が限定30万円給付を発表した後での逆転劇で「岸田じゃダメだ」と決定づけるなど、あらゆる方法を使って多数派工作に精力的に動いたと言われる。つまり安倍前首相が持病の悪化で、政権を誰かに移譲せざるを得ない状況になった途端に、羊の皮をかなぐり捨てて「本性を現した」という記事である。思うにこの話の筋は、見事に通っているから「本当だろう」と私は思う。記事を書いた人は中々政界通のようだ。それにしても菅義輝という男、怖い存在である。

2、日本学術会議「推薦候補」の任命拒否
菅首相は「言う事を聞かないヤツはクビにする」と明言したそうだが、その独裁的性格は、日本学術会議推薦候補の任命拒否という「過去に実例のない」行動に出た。この日本学術会議は内閣から独立した機関と明記されており、憲法違反との声も出ているから尋常ではない。菅首相は任命しなかった6人の「任命拒否理由」を、人事に関わる事だからと明らかにしていないが、「理由もなく任命しない」という事は、首相の胸先三寸で如何様にもなるという事だから、「理由を言わない」というのは許されることではない。「人事に関わること」であれば尚更「理由を明確にすべき」だと考えるのだが、菅首相にはそういう「正論を無視する体質」があるようだ。自分の権力を振りかざして、反対する人間を「説得する」事もせず独断専権を発動する姿勢というのは、まさに民主主義の本質を否定する態度ではないかと思えてしまう。これはまさに菅首相の「闇の部分」だ。

3、安倍政権の負の遺産は「フタをして、世間が忘れるのを待つ」作戦
桜を見る会では菅首相も運営側だったこともあり、「もう済んだ事」にしたいのは分かる。他にも疑惑の数々が積み残されたまま手付かずで放って置かれているが、菅首相には「膿を出し切る」覚悟は全然ないようだ。まあ、これは自民党の総裁選挙でスライドした首相の座だからある意味「当然と言えば当然」な決定である。それが嫌な人は「衆議院議員選挙」で与野党逆転を目指すか、自民党でも石破氏みたいな「筋を通す」政治家に投票するしかないであろう。我々一般人には、とにかく選挙で審判を下すことしかないのである。安倍さんが、菅氏でも「まあ、しょうがないか」と譲った理由の一つに、彼なら「桜の会疑惑を握り潰してくれる」という安心感があったのではないか。この辺は自民党の政治家だからというわけでなく、政治家全般に言えることである。人間誰しも「自分の関わっている疑惑」を追及する人はいない。これは菅首相の言っている「国民に支持される政権運営」への疑問点である。所詮、正義感の無い人に「国民の支持」は集まらない。

4、コロナ対策
まあこれは殆ど「無策」である。感染症の専門家すら統一見解のないバラバラの状態だから、政治家が無策にならざるを得ないのは「仕方ないとも言える」。菅首相は GO TO TRAVEL 事業にえらく熱心だというが、経済再生にシャカリキに取り組んでいるのは、政治家としては合格である。そもそもコロナの「実際の被害」というのは、インフルエンザの被害と「それほど変わらない」。何故これほどまでに騒がれているのかというと、「国際政治の陰謀」だとする意見もあるくらいなのだ。できるだけ増やすのが良いと言われているPCR検査というのは、ウィルスを「何百倍にも増幅させて」から機械にかける方式で、しかも検査結果は「ウィルスの残骸が気道の粘膜に残っている」状態を陽性と判断する。どこかの内臓に侵入して増殖した訳ではなくとも、である。これは症状の有る無しに関係無く判断されるから、症状も熱もであなくて「何ともない」人まで陽性の人が全員「感染者」とされてしまうのだ。だけど「何ともない」人が感染者って、これ果たして「病気に罹っている」って言えるの?、という疑問が湧いてくる。いわゆる感染者の8割が無症状だという。菅首相の「放っておけば何れ消える」作戦は、私も賛成だ。それより来年の税収の落ち込みが心配である。税の問題を1発解決するには、私は「国民遺産全額国庫返納法」がいいと思うけど、賛成する金持ちはいないだろうねぇ。持ち主が死んじゃったら、遺産は国に返して「貧困層の社会保険に回す」という案である。個人主義の行き着く先は「これで決まり!」って案だけど、考えてもいい頃だと思う。

5、携帯料金とかデジタル庁とか頑張ってるけど
実務に強いと評判の政権らしく、首相就任後に矢継ぎ早に打ち出した政策は「どれも地道な改善」程度である。勿論、それぞれに重要な問題を抱えているのだろうが、菅氏に元々「ビジョンが欠けている」のは本人も自覚している問題である。個別の案件をズバズバ解決していく仕事人というのは頼もしい限りだが、それを実現するために「裏口を攻める」やり方では、人心を掌握する事は出来ない。その点菅首相はどうも結果を急ぐ余りに「独断専攻」が目立つように思えてならない。首相たるべきもの、きちんとした「未来の青写真を提示する」という王道をとるべきではないだろうか。国民はまず「日本をどうしたいのか?」を知りたいのだ。それを知った上での、各論である。菅首相はこの点をしっかり「説明責任」を果たしながら政権運営をしてゆかないと、国民の気持ちから外れた「空回り政権」になりかねない。これは本人が気付いていないようだけど、永田町ではヒソヒソ広まっている話みたいである。

結論:菅首相は短命中継ぎ政権で終わるか?
今は安倍政権の末期に頻発したゴタゴタをうやむやにして、新しくスタートしたクリーンなイメージである。国民には新政権に対する期待もあり、支持率も絶好調なようだが「これと言って目玉になるような政策」は皆無というのが心配だ。どうやら本人の好みは「役人は黙って仕事に集中しろ」という事らしい。色んな意見を集約して「まとめる」のではなく、トップダウンで「役人を手足の如く使う」のが菅流と見た。安倍・麻生の「お坊ちゃん連合」は虎視淡々と主流派返り咲きを狙っているだろうから安心はできないが、まず中国・韓国・北朝鮮の問題を「どう捌くか」が見ものであろう。中国問題は二階幹事長がいる限り大丈夫だとは思うが、韓国・北朝鮮は「無視」の方向で進みそうである。この辺りは各国首脳との人間関係を築いてきた安倍前首相と「じわじわと差」が出るかもしれない。外交は私の想像だが、アメリカより「中国とのパイプ」を深めそうである。国内は安倍前首相の「富裕層の利益最優先」という方針をバッサリ切り捨て、中間層のテコ入れをガンガンやりそうだ。これは出身がエリートではない田舎育ちのせいでもあり、地方活性化にも尽力しそうである。こういう政策を実行するにあたっては、独断専攻というのも悪くはない。まずは自身の「ビジョン」を明確に示して、それを実現するためには「反対勢力を切って捨てる」やり方を認めてもらう、というのがいいだろう。全てを合議で決定するという民主主義の理想は、時として「意味のない主張の言い合い」になってしまう。あくまで「ビジョンの共有」があって初めて、意見を出し合う意味があるのだ。その点では、何でも黙って実行するという菅首相の口下手な性格は、「本心を疑われたら」支持率も一気に下がって、政権維持にも影響を与えかねない。私の意見だが、菅首相に必要なのは「一にも二にもはっきり理由を説明する」事である。まずは仲間を信じようでは無いか。理由がはっきりすれば、国民は判断できる。理由の説明が無い事が、菅首相の「最大の弱点」にならなければ良いが。

いろいろな点を総合すれば、菅首相の得点は「未知数」という事で100点満点で50点というところでは無いかと思う。菅政権はスタートしたばかり。何にしろ、これからである。でも、我々が期待するような「爽やかで明るい政権」では無いのは確かだ。

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