明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

今日の視点(33)英国最大規模冤罪事件で富士通がやらかしたポンコツ

2024-01-14 15:53:22 | ニュース

今英国で郵便局の会計にからんで発生した事件が、実は冤罪だったという問題が「社会問題」として取り沙汰されているという。これは1999年に各地の郵便局で新しく会計システムが導入され、その後会計残高と現金の不一致が続出して、局長は差額を自分達で穴埋しなければならなかったという。その結果破産するケースが続発し、2015年迄に「736人が不正会計や窃盗、詐欺の罪」で訴追された。後日、原因は「会計システムの不具合」だったと分かったが、有罪判決が取り消されたのは「まだ93人」で、そのうち少なくとも「4人の自殺者」が出てるという。エライこっちゃ。

テレビではスナク首相が議場で演説する姿を映していたが、何とそのシステムを納入したのが富士通だという。少し前に「みずほ銀行」の大規模システム障害で名前が知られた富士通だが、今度は英国で「またまた問題」を起こしてたという訳である。専門家でも無い私なんかが知りもしないで口を出す事ではないのだが、どうも富士通という会社の「製品開発のやり方」に原因があるんじゃないか、と素人ながらに思ってしまった。勿論、これは私の完全な邪推である。

しかしこうも不祥事、それも両方とも会計システムという「純粋に計算が主体」の点が問題だ。そもそも会計システムとはお金の出入りが間違っていたら「即アウト」なのである(当然ですね)。最低限、帳簿と現金の残高が「ピッタリ合っている」というのがプログラムの「最も重要な根幹」であり、「絶対絶対」間違えてはいけない部分なのだ。それが今回システム障害なのかなんなのかはっきり原因はニュースでは分からないが、何れにしても「やってはならないミス」をやってしまったことで「システム開発業者としての信用」は国内ならず海外でも「無くなった」と言えよう。

世界でどの位の数の会計システムが動いていて、そのうち「計算が合わない事例」が何件発生しているのかは寡聞にして承知はしてないが、多分ごくごく少数または数例しかないのじゃ無いだろうか。西洋では損害賠償が日本と比べて巨額らしいから、経営問題で揺れている富士通にとっては「泣きっ面に蜂」どころじゃなく「溺れる者に石礫」状態ではないだろうか。他人事ながら、みずほ銀行のシステム改良問題もどうなっているか大いに気になる(その後の運用については今の所問題は発生していないようだが)。

私はたまたまみずほ銀行に口座を持っているが、残高をウェブで見るのに何だか「七面倒くさい」ログインのチェックを何種類もやらされて辟易した記憶がある。三菱や住友では簡単なのだが「みずほ」は何だかやり過ぎという印象が強い。これはJRスイカなどでも言えることだが、システム開発の基本が大昔のメインフレーム時代の古臭いやり方を今でも「そこかしこで踏襲」しているからでは無いのだろうか。そんな気がしてならない。

勿論本当の所は分からないし、分かるレベルの話では無いけどあくまで「イメージ」である。だがシステム開発と言うような、基本設計と利用者側の利便性に関するアイディアを上手にシームレスにつないで一つのシステムとして完成させていく為には、古い方式から脱却した全く新しい考え方と「それに見合った時代の先を行く才能」が絶対必要だと私は思っている(スティーブ・ジョブスをイメージしていたが・・・まあいないよね)。富士通は技術は高いものを持っていたが、こと「若い才能」や「フレッシュなアイディア」を活かして製品開発に使っていくという点では「時代の流れに乗り遅れてしまった」のではないかと感じる。とにかくこれは富士通の抱える根本的な問題と私は思った。いわば企業風土かも知れない。早急かつ抜本的な「人材刷新」が必要だろう。

果たして英国が、過去の事とはいえ富士通のミスにどのような裁定を下すか、少し注目してみたい。

 



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