仙台市太白区の株式会社わざケア代表取締役 訪問看護ステーションわざケア作業療法士の渡部達也です。
今日から新年度!
桜も満開!
コロナ収束する気配はないですが、頑張っていきましょう!!
さて、最初の話題は「ヒトはどうして死ぬのか」という本の紹介から。
人は37兆の細胞でできています。(私は60兆で覚えていたんですが・・・)
それら細胞の中には日々入れ替わるものもあれば、神経や心筋のように置き換わらないものもあります。
置き換わる細胞は無限に細胞分裂を繰り返せるわけではなく、ヒトの細胞では50~60回分裂すると細胞が死んでしまうとのことです。
(ちなみにマウスだと8~10回、亀だと125回くらい分裂できるんだそうです)
また、置きかえられない神経や心筋の細胞は分裂しませんが100年程度で細胞が死んでしまうようです。
ヒトの細胞の仕組みとして細胞の死がプログラムされているので、結果個体としてのヒトが死んでしまうとのこと。
長い地球の歴史の中で、生物は進化しながら今に至るわけですが
でもなんで死がプログラムされちゃったんでしょう?
不老長寿の選択肢はなかったんでしょうか?
そんな疑問に対する答えも書いていました。
昔はゲノムを1組だけ持つ「一倍体」の原核生物のみで、自己を複製して無限に増えていく生き物でした。そこには自ら死んでいくという死は存在していなかったとのことです。
そこから進化を重ね、1組ずつ遺伝子のセットを受け継ぎ二組のセットを持つ二倍体細胞生物ができました。これはオスとメスという性ができたことをあらわしていて、
長い生物の進化を見ていくと、生物に死と言う現象が現れたのはまさにこの時なんだそうです。
二倍体生物が誕生して「性」が現れたとき、同時に「死」が生まれた。と言えると。
有性生殖では全く新しい遺伝子の組み合わせを作ることができるので、生物が環境の変化に適応したり抵抗力のある子孫を作ることができるわけです。
つまり、性によって生物は柔軟に適応力の高い個体を作り出すことができるようになったんですね。
ただ、せっかく環境に適応できる新しい個体が生まれても、環境に適応できない古い個体と交わってしまうと、環境に適応できない個体がまた生まれてしまいかねません。
そこで種の進化を推し進めるために、古い個体を確実に消し去る死という戦略をとったといえる。とのことです。
どうでしたか?簡単に内容を書いてみましたが、生物が進化を遂げる上で性ができ、そたとき死が生まれた。っていうのは私はすごく生物の神秘を感じました。
ヒトは進化し文明を生みました。ただそのいきつく先に何があるんでしょう?
ヒトは種ではなく1人1人の個を重要視するとなれば、種として存続できなくなるのかもしれませんね。
種として存続できなくなる進化は進化なのか分かりませんね。
最後ちょっと蛇足でしたが、とても面白い本ですので是非読んでみて下さいね。