待ってもいい

朝７時50分、家族があわただしく出かけた後、友人からメールが入る。

「９時頃、ちょっと行ってもいい？」

今年のクリスマス・ツリーを見たいのだとか。

我が家のツリーは４バージョンあって、
毎年、気分によってテーマカラーを変える。

昨年は大人っぽいゴールドで決めたので、
今年は可愛くピンクにした。



自慢のツリー。

見に来てもらうのは嬉しいけれど、…朝９時？

朝食とお弁当の後片づけもしていないし、
私はすっぴんのまま。


さてどうしよう…と、ざっと部屋を見回す。

あ～～～、でもこれなら10分あれば大丈夫


脱ぎっ放し、出しっ放し、置きっ放しの家族は相変わらずだが、
それでもすぐに片づく状態だ。


「いいよ！」と即返信。



よくよく考えれば、これってスゴイことだなぁ…。

以前の私からは、考えられない。


ものすご～～く散らかっていたとしても、
現状復帰にかかる時間は、かなり短くなった。

それに伴うストレスも確実に軽減している。

毎日のことだから、これはとても嬉しい変化だ。

断捨離してよかった～～



さて、昨年の今頃、
ツリーのオーナメントを断捨離するか悩んでいた。

（→クリスマスツリー４種）


４種それぞれに美しく、甲乙つけがたい。

どれがお気に入り？…って、１つなんて選べない。

みんな好きなんだもん！


…ということで、特大クリアボックス２個分のオーナメントは、
そのまま今年に持ち越された。


ピンクは可愛すぎるから、
断捨離するならこれかな…と思っていたが、
最後のつもりで飾ってみると、とってもラブリー。

本当にどのバージョンも捨てがたい。


ならば、捨てないという選択肢もある。

年に１回しか使わない季節物ではあるけれど、
こんなに好きなら、私との関係はまだ生きている。

断捨離が注目するのは、モノと自分の関係性。

捨てることが目的ではなく、
関係が切れた不要・不適・不快なモノを取り除いていく。


でも精査はする。

クリアボックスの中には、
気に入らないオーナメントや、
明らかに量が多いモノもまじっているから、
それらは手放して、好きなモノだけ、大切に持っておこう。

そうそう、クリアボックスといえど、７割収納だからね。



ある受講生さんのことが思い浮かんだ。

とても捨てたいモノがある。

自分にはもう必要ないし、これからも絶対に使わない。

いったんは手放そうと決意して、貰ってくれる人も見つけた。

だけど…、どうしても宅配便に出せない…と仰る。


争点はモノじゃない。

手放せないのは、そのモノに貼りついた彼女の想い。

大切な大切な想い。


でも生木を裂くように、無理やり手放す必要はないんだよ。

いつかその想いが昇華した時、
自然にもう要らないと思えるようになるから。

「なんであんなに固執していたんだろう…」と、笑い話になる日がくるから。


取捨選択の中で残すと決めたのに、
しばらく時間が経って見直すと、
やっぱりいらな～～い！…と思うモノって、たくさんある。

それは時が満ちた…というか、
その時が来た…というか、
つまり心の整理がついたからなんだろうと思う。

明らかなゴミではなく、
本当に辛くて捨てられないモノは、
その時が来るまで、待ってもいいんじゃないかな…。




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