二人のわたし

寒いと、暖かいが

交互にやってきて

上着を　着たり　脱いだり

忙（せわ）しないこと　この上ない





休みの日には

自分の影をさがしに　

出かけてしまう　私がいる





生真面目に　仕事に向かう

もう一人の　私は

休みの日ですら

生真面目に　家事のことなど

手早く済ませ





心地よい音楽など　聴きながら

ユーチューブを　検索したり

気になる　ブロガーの記事を読みあさり

いつの間にか　

夕暮れが迫り来る庭先に　降り立ちて





今では　古木になってしまった

長い付き合いの　槙や　姥目樫（うばめがし）、

辛夷（こぶし）　などと　言葉を交わす





もう一人の私　休日は

何か　落ち着かなくて

私は　誰だろう　と

途方もない　幻想が浮かんでくるので

払拭するように　あてもなく

出かけてしまうことになる






探し回っても　

私の影は何処にもなくて

家に　帰り着くと

生真面目な　私が

私の影に

寄り添っているのを　知る

葉牡丹
花言葉　物事に動じない