それだけで いい・・

愛は　そんなに　たくさんいらない。

言葉は　少しでいい。



ふとした　目線の先に　ロッキングチェアー　と
首に巻いた　チェックのマフラーと
子犬を抱いた　あの日の私が　いる



その風景の中で　暖炉色の　幸せが
ふんわり　漂っている。



それだけで　いい。



私は　一度に　たくさん　持てないのです・・・

2017.01.21

マンサク
花言葉　ひらめき、神秘

思い出がふえると

記憶をたどる旅は

躓き　途切れ　戻り

幾度でも　再び　歩み始める




年を重ねると　その分だけ

思い出が増える

何故か　

少しづつ

望むことが減っていく




大切にしたいことを

人知れず蓄える小箱を

心の片隅に　持っている




その箱には　

だれにも開けられない

鍵がかかっている




いままでも　これからも

想いの詰まった箱を

大切に・・




新しい望みを　見つけることが

当面の課題になりそうな予感

新年の抱負も　

こんなに消極的では　

少しさみしい

銀杏
花言葉　荘厳、鎮魂

待つ心

みぞれ混じりの雨が降る

誰かの心が　寒そうだ

あなたの瞳も　寒そうだ

寒さを呼びこんだのは　だれなのか




みぞれが雪に変わるのを

待っている　誰かの心




みぞれが話す　あの地のことを

かの地に暮らす　あなたのことを

しのぶ心に　雨が降る




楽しい記憶を　呼び戻し

いつかのように　笑ってみせて

あなたのすべてに微笑みを

みぞれの厳しい制約を

かわして　駆け寄る喜びを




雪の下から

やってくる　春

きっと　今年も裏切らない

アオキ
花言葉　初志貫徹、永遠の愛

思い違い

想いを重ねるとき

そこに　気づかないほどの

幽（かす）かな　ギャップを見つけてしまう




笑い飛ばすほどのことでもないのに

心の端っこに　引っかかって

いつも　気になる




気になることを　取り除くために

その　ほんの小さな違和感を

話題にしなくてはならない。




どんなに説明しても伝わらない

あるいは　

全く違う意味で伝わってしまう。




些細なことだと　

十分すぎるほど知っているから

重ねて　話題にするには　大人げない




思い違いは　その最初から

とるに足らない事ではある




スルーするには　こだわりすぎる心を

無視することで　収束する




これで　良いのだろうか。



それでいいのだと　だれかが言う。

イチイ
花言葉　高尚、悲しみ

恋に恋して・・

つつましい姿を見せて　

周りの人の心を　虜にする

香りまた　奥ゆかしく

あこがれは　いや増さる




姿たずねて　

思わず人の庭に　踏み入れし歩みを

制止する　優しい声の

主は　また　見目麗しく




恋しき人に似て

こころ弾み

夢の中に　再来し

さらにまた　こころ悩ませる



恋心は　かくして　

胸の奥に潜みすみ

初夢の　行く末を　暗示するかの如く



あなたは　初夏に　匂い立つ

初恋に似た　風情でありながら

年の初めに　なぜ　悩ましき夢に誘うや

クチナシ
花言葉　私は幸せ者

元旦

2018年1月1日