巨人は今キャンプで「故障者は3軍」の方針を徹底。日本ハムからFAで加入した陽岱鋼外野手(30)をはじめ、大物選手たちも3軍宿舎で育成選手らと寝食を共にするなど、特例なしのハングリーキャンプだ。
侍ジャパンの強化合宿が23日、宮崎市のKIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎でスタート。巨人2、3軍の春季キャンプも同じ運動公園の敷地内は行われており、この日も片岡、陽、DeNAからFAで加入した山口俊ら、リハビリ中の豪華メンバーが調整に汗を流した。
陽の新天地での初キャンプは1軍スタートだったが、9日に下半身の張りを訴え3軍へ。1軍の2次キャンプが行われる那覇での取材を計画していた、母国・台湾メディアは当てが外れた格好だ。陽は「台湾から宮崎には誰も来ないですよ」と寂しげにつぶやいた。
1時間以上バットを振り込むとサンマリンへ向かい、昨季までの同僚で日の丸の主砲を務める中田を激励。自身も体調が万全であれば、WBC台湾代表を辞退することなく、今頃は期待を一身に集めていたはずだ。
今回の合宿で中田ら日本代表の宿舎は、巨人1軍が那覇に移動するまで滞在していた高級リゾートホテル。陽も故障まではその好環境を享受していたが、3軍行きとともに2軍宿舎を飛び越し、3軍宿舎へ移った。
陽や山口俊ら請われて来たFA組の高給取りだろうと、宿舎に関して例外は一切認められず。築40年以上の庶民的なホテルで、年俸200万円台の育成選手や合宿中の大学陸上部などと同宿する。昨秋ドラフト1位の吉川尚も、他の選手らと大部屋で雑魚寝。陽にはさすがに1人部屋が用意されたが、1軍とのあまりのギャップに驚いたのか、「記者さんの方が絶対いい宿に泊まってますよ」と恨めしげだった。
その後1軍再合流が決まり、24日に晴れて3軍宿舎を脱出。大金と名声を手にした台湾のスーパースターが、忘れかけていたハングリーさを取り戻す格好の機会となったかもしれない。※引用しました!