落花生の発芽が悪く、根を傷めまいと、発芽前に200株を定植するという、苦肉の策の九二九作戦(畑159 )。
いつものように畝の左右にカラスの嫌がる防鳥糸を張る。
自然相手の農作業は、人間の意思ではどうにもならないことが起こる。
しかし、その都度、創意工夫して苦難を乗り越えて来た。
それが、農耕民族であった日本人の勤勉、緻密さ、信頼感」、専門性などの世界に誇れる日本人の魅力になってきた。
農民根性が大和魂になってきたのだ。
次の日、いくつかは青々とした本葉を出しているはずだと、朝、意気揚々と畑へ。
玉砕!
やられた。
全滅!
カラスに……!
引っこ抜いて豆の部分だけが食われている。
防鳥糸が効かない!
大和魂がくじけてくる。
写真を撮ろうにも落花生の姿は無いし、撮る気力も無い。
ナミダすら出無い!
五種類を植えているので、残った種を数えて、本数を組み直して蒔き直し。
昼から防鳥ネットを買ってきて、周りをすべて囲った。
天井はすでにネットを張っているから、これで入る隙間は有るまい。
だが、人間も、どこから入ればいいのだ……?
防鳥ネットを買いに行った際に、サツマイモの種茎が安く売られていたので、思わず買ってしまった。
一昨年に、ヌートリアに全滅にされていたので去年は植えなかった。
しかし、こうなりゃ、本土決戦の一人総炎の玉だ!
ヤケノヤンパチ、8K88作戦!
懲りずにやってしまうのが、日本人の悪いクセだと知りつつも……。