河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

畑161 / 楽しみの種を蒔く

2024年05月31日 | 菜園日誌

例年なら、この時期はのんびりとしているのだが、落花生の苗200株全滅(前の記事)から、何かと仕事が増えて二週間休みなし。
今日は、午前中に草抜きして、昼から小雨模様なので、やっとのんびり。

白菜一玉800円から、ようやく価格が安くなってきた。
そんな時期になって、ようやく我が家の白菜が食べごろに。
これから、せっせと食べていかないと、この時期の白菜はすぐに花芽が出てくる(とう立ち)。
だいたいにおいて、この時期、白菜はあまり食べないから、半分は友人にあげている。

一方、こっちは、わざととう立ちさせた玉ネギ。
普通なら、失敗作を人に見せたくないので引き抜いてしまう。
だから、一度玉ネギの花を見たことがないので放ったらかしにしておいた。
ネギ坊主のような花を咲かすのは想像できたが、1メートルほどの高さになるのは意外だ。
ついてだから、種を自家採種してやろうと思っている。

こちらは今年初めて植えた台湾芋。正式名は大薯(だいじょ)。
自然薯、つまりは山芋の一種。
熱帯地方の山芋で、日本には台湾から沖縄、九州に伝わった。
長芋より粘りが強くて味も濃厚だが、寒さに弱く、種芋の冬越しが難しいので本州ではあまり栽培されていない。
岡山の友人から五個もらって、四個が冬を越してくれた。
自家採種した玉ネギの苗を定植する11月頃が収穫期。
今年の秋の楽しみの一つだ。
なんとも鮮やかな緑の葉で、収穫したものから種芋を多めに採って冬越しさせ、家のプランターに植えて緑のカーテンを作ってやろう。
来年の夏の楽しみである。

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畑160 / 遂に8K88作戦!

2024年05月24日 | 菜園日誌

落花生の発芽が悪く、根を傷めまいと、発芽前に200株を定植するという、苦肉の策の九二九作戦(畑159 )。
いつものように畝の左右にカラスの嫌がる防鳥糸を張る。
自然相手の農作業は、人間の意思ではどうにもならないことが起こる。
しかし、その都度、創意工夫して苦難を乗り越えて来た。
それが、農耕民族であった日本人の勤勉、緻密さ、信頼感」、専門性などの世界に誇れる日本人の魅力になってきた。
農民根性が大和魂になってきたのだ。

次の日、いくつかは青々とした本葉を出しているはずだと、朝、意気揚々と畑へ。
玉砕!
やられた。
全滅!
カラスに……!
引っこ抜いて豆の部分だけが食われている。
防鳥糸が効かない!
大和魂がくじけてくる。
写真を撮ろうにも落花生の姿は無いし、撮る気力も無い。
ナミダすら出無い!

五種類を植えているので、残った種を数えて、本数を組み直して蒔き直し。
昼から防鳥ネットを買ってきて、周りをすべて囲った。
天井はすでにネットを張っているから、これで入る隙間は有るまい。
だが、人間も、どこから入ればいいのだ……?

防鳥ネットを買いに行った際に、サツマイモの種茎が安く売られていたので、思わず買ってしまった。
一昨年に、ヌートリアに全滅にされていたので去年は植えなかった。
しかし、こうなりゃ、本土決戦の一人総炎の玉だ!
ヤケノヤンパチ、8K88作戦!
懲りずにやってしまうのが、日本人の悪いクセだと知りつつも……。

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畑159 / 九二九作戦発令!

2024年05月22日 | 菜園日誌

5月8日に落花生を100個ほどビニールポットに種蒔きして今日で14日目。
7~10日で発芽して出そろう予定が、本葉が出たのは一割ほど。
一気に定植するのは辛どいので、日にち差をつけて一週間後に植えた100個は沈黙したまま。
落花生は発芽に加湿を嫌うので水やりしなくとも発芽したが、二週間で発芽しないと、さすがにカラッカラ。
そこで一発勝負の水やりをしたが、どうも芳しくない。
胚軸(双葉の下の茎)と一本の本根は出ているはずだが、地温が上がらないために細い根が張ってくれななんで? こんなん初めて!
一日の気温を1時間ごと測定気した気温を平均したものが平均気温。
単純にいえば、最低気温と最高気温を+して2で÷ればいい。
温暖化だ、夏日だと囃されているが、この時期は大陸からの冷気も入ってきて最低気温が低い。
そこへきて、雨や曇りが多いと地温が上がらない。
だから、一日の平均気温は一度低い日が続いた。

良い根がでているのもあるし、そうでないのもある。
ぱしーっと、いい苗が出来ると気持ちが良いが、今年の落花生には無理がある。
このまま落花生の苗がそろうのを待っていると、今の良い苗もダメになってしまう。
日露戦争で乃木希典(のぎまれすけ)将軍が、旅順の二〇三高地を攻略した作戦に出るしかない。
本葉も出ない苗を150株も一気に植える「九二九作戦」。
戦嫌いが苦肉(クニク)の策に出る。
思いは。君死に給ふことなかれ!

あゝをとうとよ、君を泣く
君死にたまふことなかれ
末に生れし君なれば
親のなさけはまさりしも
親は刃(やいば)をにぎらせて
人を殺せとをしへしや
人を殺して死ねよとて
二十四までをそだてしや
(与謝野晶子より)

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畑158 / アレする!

2024年05月21日 | 菜園日誌

朝6時に目が覚めて畑へ。
落花生はというと10個ほど本葉を出している。
まあええかと少しだけ納得して、あとはひたすら草抜き。
一昨日に雨が降って、今日あたりが抜きやすい。
8時過ぎに家に帰って朝食。
もう一度畑へ行こうと玄関に出て、ふと思い出した。
そうだアレをしなければ。

春先に、家の近くの道路の脇でアレを見つけた。
なかなか綺麗な花をつけている。
調べてみるとアリアケスミレらしい。
5月になったら種を採取して、庭に蒔いてやろうと決めていた。
見に行くと、すでに種を飛ばしているのもある。
だが、大半の実はまだ下を向いている。
実が上を向いているのが成熟している証拠。
ばかーっと三つに割れて種を遠くへ飛ばす準備をしているやつだ。
そいつを見つけて封筒に入れておく。
今日中に割れて、一粒で30個ぐらいの種が採れる。
割れるのを待っている間、どうしよう?
そうだ、アレもしなければ!

畑へ行ってアレを採ってくる。
イチジクの孫生え(ひこばえ=根元から出る不定枝)。
ふだんなら、余分な栄養がいかないように切り取って捨てるのだが、これを挿し木にする。
春先に去年できた枝を切って挿し木にするのが一般的だが、春に出た木化する前の緑色の枝でも可能だとインターネットでみた【緑枝挿し】。
ペットボトルを切って水を入れた中に五本を入れる。
四、五日すれば根が出てくるという。
噓か真か……まあ、一本でも成功すればしめたものだ。

夕方、スミレの種を蒔いた場所で記念写真!
五日後、根が出て、芽が出て、落花生の本葉も出そろっているか……。
楽しみ、楽しみ。

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畑157 / 勝負や!

2024年05月20日 | 菜園日誌

落花生の種を蒔いて、三日ほどで胚軸(双葉から下の茎)が出て、その拍子に種が土をぷっくりと盛り上げた。
いい調子、いい調子。
胚軸から根が伸びてから、種が二つに割れて本葉が一斉に出る。
種を蒔いて発芽がそろうと実に嬉しくなる……。
……はずだったが、一週間経っても種が割れない。
ここしばらく肌寒くて、平年気温より1℃ほど低い。
そのために地温が上がらず、根が成長していないのだ。
厄介なことになった。
出来るだけ水やりはしたくなかったが、土がカラカラに乾いているので、少し湿らせないといけない。
やむを得ず、指で土をちょいちょいと取って豆を露出させ、蒸れないようにして水をかけるしかない。
それで一気に発芽してくれればよいが、落花生は、水分が多すぎると発芽を止めてしまうことがある。
さあ、どうしよう?

雨の日が多く、気温の変化が大きいために生育不良で白菜、キャベツが一玉800円だという。
我が畑の夏野菜も成長が悪い。
大阪の四月は12/30日が雨。五月はすでに6/20日が雨。
気温や日照時間で野菜の生育は大きく変わる。
隣でジャガイモを栽培している仲間が来て、試し掘りをしている。
「葉っぱが黄色くなってるから、掘り頃やなあ」と言うと、「あかん! まだ小さいわ!」。
「難儀やなあ、田植えせにゃあかんのに!」
「いや、ちょうどエエねん! 白菜の出荷に忙しいから!」
「ええ! 800円の白菜を作ってたんかいな!」

天候が良すぎると、この時期の白菜は「とうだち(開花)」してしまって売り物にならない時がある。
だから、天候で大きな影響を受ける野菜の栽培は、ある意味で「博打」のようなものだ。
エンドウの生育がよくとも、カラスに全滅にされてしまう時もある。
落花生の発芽が悪くとも、それが良い結果になる時もある。
禍福はあざなえる縄のごとし!
ええい! 一天地六の賽(さい)の目に男意気地の勝負を賭けて、落花生に水をかけた。

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