河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

畑164 / 喜びの共有

2024年06月27日 | 菜園日誌

南と西の田んぼの田植が終わった。
これで東西南北を稲田に囲まれた「ぽつんと一軒畑」になる。
なんとなく寂しいが、これでカラスがいなくなってくれればと期待している。
逆に、我が畑に集中攻撃をかけてくるかもしれない。
だが、畑全体に防鳥糸やネットを既に張り巡らせている。
来るなら来てみろだ!

田植がされている間は、農道を車が頻繁に移動するので、邪魔をしてはと畑に行くのを控える。
その間は、我が0円花壇の手入れで暇をつぶす。
写真の前列左から、去年作ったコケ玉(62/しのぶ)。
コケだけでは殺風景なので、庭の片隅に生えていたウンランをトッピングしている。
前列真ん中は道端にあったのを引っこ抜いてきたスミレ(畑158/アレする)。
根っこだけでも芽を出す植物なので、すぐに定着した。
前列右は庭の片隅に生えていたミツバ。
マクドのコーラーの紙コップを利用して水耕栽培。

後列左は河川敷から採って来たモジズリ(畑150/種のネタ)。
6月の中旬に咲きだして、まだ満開にならないで、長く楽しめる花だ。
その隣は畑の畔に生えていたツユクサ(畑141/春の日)。
ツル植物ではなく、地面を這って広がるので、なんとも仕立てが難しいが、とりあえずはアンドン仕立て。
後ろにあるのは、近くの公園から採種してきた植物の挿し木床。
1ヶ月を過ぎて、そろそろ根付いて新芽を出してきた。

すべてタダで0円。
ただし、育てるのに手間と努力が必要だ。
しかし、その手間と努力を楽しむ。
そして、育った時の喜びを育てた植物と共有する。
これは、職場で仲間とともに努力して達成した時の喜びと変わりない。
努力を仲間と共有して楽しい気持ちで達成することが大きな喜びになる。
とはいえ、これは何も言わずに素直に関係が結べる植物との話で、とかく人世では難しい。
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい」。

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畑163 / めぐる季節の中で

2024年06月17日 | 菜園日誌

先週あたりから30度超えの日が続いて、畑活は朝夕の夏勤務。
6時頃に畑へ。
カラスのために余計なことをしなければならない。
畑の四方と上に、防鳥糸を張り巡らせた。
身長よりも低い所に糸が張ってあるので、頭が糸に引っかかる。
畑に入る時は、麦わら帽子を脱いで、頭を下げなければならない。
なんとも礼儀正しい畑である。
実りだしたキュウリは、慇懃無礼なカラスの被害にはあっていないので、糸の効果はあるのだろう。

8時に、近くの工場の始業のサイレンが鳴ると、我が畑活は終了。
今年からの帰宅の儀式の始まり……。
パーン!
カラスを追い払うために、ロケット花火を一発撃ちあげる。
パン、パン!
百均で買った玩具のピストルを二発ぶっぱなす。
高圧電線に留まって、「あのオッサン、早く帰らんのかな」と眺めている奴らが一斉に飛び立つ。
ざまあみろ!
青田を背景に植えっぱなしのグラジオラスが咲きだした。

家に帰って朝食。
涼しければ、もう一度畑へ行くが、どうやら警戒アラートが出そうな暑さ。
狭い庭の木陰の椅子に座って、雲の流れをぼんやりと見る。
例年には無かったことを、今年はやっているのだが、季節は同じようにめぐり来る。
ふと視線を下にやると、「茶話135/野の花」で書いたモヂズリの花が咲きだしていた。

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畑162 / カッテにしやがれ!

2024年06月03日 | 菜園日誌

カラスに全滅にされた落花生の種の蒔き直し。
小さなトンネルを作って防鳥ネットで囲ったうえに、雨除けと保温のためのビニール。
これだけ頑丈にすればカラスも手が出せまい。
朝早くにビニールをめくって風通しを良くしてやる。
家に帰って朝食して、再び畑へ行く。
トンネルの辺りから二羽のカラスが飛び立つ。
まさかと思って見ると、やられた!

ええ? ここから口ばしを突っ込んだの? と疑うほどの隙間しかない。
一羽がネットを持ち上げ、もう一羽が首を突っ込んで取り出したとしか考えられない。
なんともエゲツナイカラスの学習能力!
人間虐待!
こうなりゃ最後の手段!
家に帰って食パンを一枚取って来る。
小さく切って、竹櫛に刺して、ハイどうぞ!
君たちには、もうかなわないから仲よくしよう!
中生(なかて)の玉ネギを抜いて乾かしておいて家に帰った。

昼食終えて、畑に行くと、14本のうちの9本が食べられて、5本残っている。
食べきれなかったのかと、5本をそのまま残して家に帰る。
4時頃、乾かした玉ネギを収穫するために畑へ。
残しておいた5本の食パンはそのまんま……。
ということは、食べきれなかったのではなく、痛かったのだ。
「グゥワーァア! タケグシでクチの中を突かれた! 動物ギャクタイでウッタエたるゾ!」

虐待ではなく、悪いことをすれば痛い目に遭うというキョウイクなのだ!
どれだけ学習したかを試すために、もう一度、竹櫛の食パンを設置しておいてやる!
サービスに畑も綺麗に飾っておいてやるから……!
CD板50枚が、朝日にキラキラと光り輝く中で、ゆっくり朝食を食べるがいい!

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畑161 / 楽しみの種を蒔く

2024年05月31日 | 菜園日誌

例年なら、この時期はのんびりとしているのだが、落花生の苗200株全滅(前の記事)から、何かと仕事が増えて二週間休みなし。
今日は、午前中に草抜きして、昼から小雨模様なので、やっとのんびり。

白菜一玉800円から、ようやく価格が安くなってきた。
そんな時期になって、ようやく我が家の白菜が食べごろに。
これから、せっせと食べていかないと、この時期の白菜はすぐに花芽が出てくる(とう立ち)。
だいたいにおいて、この時期、白菜はあまり食べないから、半分は友人にあげている。

一方、こっちは、わざととう立ちさせた玉ネギ。
普通なら、失敗作を人に見せたくないので引き抜いてしまう。
だから、一度玉ネギの花を見たことがないので放ったらかしにしておいた。
ネギ坊主のような花を咲かすのは想像できたが、1メートルほどの高さになるのは意外だ。
ついてだから、種を自家採種してやろうと思っている。

こちらは今年初めて植えた台湾芋。正式名は大薯(だいじょ)。
自然薯、つまりは山芋の一種。
熱帯地方の山芋で、日本には台湾から沖縄、九州に伝わった。
長芋より粘りが強くて味も濃厚だが、寒さに弱く、種芋の冬越しが難しいので本州ではあまり栽培されていない。
岡山の友人から五個もらって、四個が冬を越してくれた。
自家採種した玉ネギの苗を定植する11月頃が収穫期。
今年の秋の楽しみの一つだ。
なんとも鮮やかな緑の葉で、収穫したものから種芋を多めに採って冬越しさせ、家のプランターに植えて緑のカーテンを作ってやろう。
来年の夏の楽しみである。

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畑160 / 遂に8K88作戦!

2024年05月24日 | 菜園日誌

落花生の発芽が悪く、根を傷めまいと、発芽前に200株を定植するという、苦肉の策の九二九作戦(畑159 )。
いつものように畝の左右にカラスの嫌がる防鳥糸を張る。
自然相手の農作業は、人間の意思ではどうにもならないことが起こる。
しかし、その都度、創意工夫して苦難を乗り越えて来た。
それが、農耕民族であった日本人の勤勉、緻密さ、信頼感」、専門性などの世界に誇れる日本人の魅力になってきた。
農民根性が大和魂になってきたのだ。

次の日、いくつかは青々とした本葉を出しているはずだと、朝、意気揚々と畑へ。
玉砕!
やられた。
全滅!
カラスに……!
引っこ抜いて豆の部分だけが食われている。
防鳥糸が効かない!
大和魂がくじけてくる。
写真を撮ろうにも落花生の姿は無いし、撮る気力も無い。
ナミダすら出無い!

五種類を植えているので、残った種を数えて、本数を組み直して蒔き直し。
昼から防鳥ネットを買ってきて、周りをすべて囲った。
天井はすでにネットを張っているから、これで入る隙間は有るまい。
だが、人間も、どこから入ればいいのだ……?

防鳥ネットを買いに行った際に、サツマイモの種茎が安く売られていたので、思わず買ってしまった。
一昨年に、ヌートリアに全滅にされていたので去年は植えなかった。
しかし、こうなりゃ、本土決戦の一人総炎の玉だ!
ヤケノヤンパチ、8K88作戦!
懲りずにやってしまうのが、日本人の悪いクセだと知りつつも……。

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