http://diamond.jp/articles/-/115576 より転載
(略)
これまでもアパの右翼ぶりは
かなり目立っていたが…
中国ではまったく通用しないが、企業のリスクコミュニケーションにおける「謝罪」というものは、豊臣秀吉に逆らって罪に問われた千利休が述べた以下の言葉に集約される。
「頭を下げて守れるものもあれば、頭を下げる故に守れないものもございます」
たしかに、頭を下げれば株価の落ち込みにもブレーキがかかる。謝罪会見を見た取引先もホッと胸をなでおろす。しかし、その対症療法と引きかえに、その企業が成長をしていく上で大切にしてきたものを失う「副作用」もあるのだ。
では、アパが今回の騒動で頭を下げることで「失うもの」はなにか。
それを説明していく前に、まずは今回の騒動の本質的なところに目を向けなくてはいけない。
そもそも、多くの人が指摘しているように、アパが「右翼ホテル」になったのは昨日今日の話ではない。これまで元谷外志雄会長はかなりダイナミックな言論活動をしてきた。
08年には、産経新聞出版から核政策の必要性を説いた「報道されない近現代史」を出しているし、11年には創業40周年を機に、指導者養成を目的として「勝兵塾」を創設し、田母神俊雄氏にアパグループの懸賞論文「真の近現代史観」の優秀賞を与えている。
安倍晋三首相と近しいというがそれも最近の話ではなく、遡れば官房副長官時代からで、03年の段階で既に私的後援会「安晋会」の副会長になっている。中国共産党が「安倍首相に近しい人物が右翼ホテルを経営している」なんて叩こうと思えばいくらでも叩けた。
にもかかわらず、なぜこのタイミングで「火」を吹いたのか。
なぜこのタイミングで
アパが炎上したのか?
その謎は、「火元」をみるとさらに深まる。「Kat&Sid」を名乗る、ニューヨーク在住のアメリカ人女性と中国人男性のカップルなのだが、彼らが過去にアップした動画を見ても、ピンポンをしたり中国語会話をしたりという平和的なものばかりで、活動家臭はまったくしないのである。
このことから分かるのは、今回の騒動の本質は、アパ側になにかアクションを起こしたとか、「火元」になにかしらの意図があったというころではなく、「タイミング」にこそ大きな意味があるということだ。
そのあたりを先ほど登場した李氏が端的に考察している。実は「ニューズウィーク」記事のなかで、李氏も昨年2月の段階で、自身も微博(中国版Twitter)にアパ会長の著書問題を投稿したことを告白している。しかし、その反応は意外なものだったという。
《中国ナンバーワンの人気トーク番組「鏘鏘三人行」の準レギュラー格であり、中国では空港でも街中でも盗撮されるほどの著名人である私が怒りとともに意見を表明したのに、まったく話題にならなかった》というのだ。
この理由を李氏は、当時の日中関係が冷え込んでいたからだと考察している。あまりにも険悪ムードの場合は中国共産党も暴徒化しないようにブレーキをかける。しかし、現在の日中関係はやや回復基調にあるので、中国共産党も手綱を緩めている。そこで、名もない素人カップルの投稿でも「大炎上」となったというのだ。
中国事情に明るい李氏がおっしゃることなのだから、まさしくその通りなのだろう。ただ、広報コミュニケーション的な視点でいうと、その背景にある3つの要素をつけくわえることができる。
>>(下)に続く
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♫中国のアベ叩きが、アパホテルから始まったと見ていいのでは?
結局アパホテルはこの「南京大虐殺は嘘」だという本を撤去する羽目になりました。
アパホテルは、守るものなど、なかったのです。それは嘘だったからですね。
中国は真実を語っているのですから、怖いものなどないのです。
真実が求められている今の世界では、こうして嘘で塗り固められたものは、壊れていくのでしょうね。
そして、それは加速しているように、私には感じられるのです。
考えてみてください。まだ新年になったばかりです。私は今の時点でまだ1月だということが、信じられないぐらいです。