皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。沖縄の冬の風物詩といえば、何年か前なら、寒緋桜とプロ野球キャンプ、でしたが(今でもそうですが)。最近では、サッカーの合宿が盛んです。日本だけでなく、中国のチームも参加し、全部で22チームも来られています。ここ沖縄にいると、日本代表や色々な国の元代表選手に会えたりします。ものすごく近くで。その模様というか、雰囲気を近じか公開します。雰囲気をですが。では本題へ。
飲酒量と病気に関するこれまでの疫学研究はJ字型の曲線を示しています。
飲酒量ゼロよりは軽度飲酒が健康アウトカムは良いが、それ以上の飲酒量であればリスクは高くなり、飲酒量ゼロの人より高くなっていきます。
心不全などの心臓病や脳血管障害、糖尿病などに加え、総死亡リスクもJ字型を示します。
しかしながら、飲酒量と健康リスクの評価を行うときに重要なことは喫煙の影響です。
飲酒者は非飲酒者と比べて、喫煙の割合が多く、がんのリスク増大は喫煙の影響が大きいので、疫学的な結果の評価も困難となっています。
そこで最近、「がん」のリスクに焦点を当てた研究が発表されました。
その結果は、非喫煙の男性では、1日2ドリンクまでの軽度飲酒の場合、がんのリスクは高くならないという結果を示しました。
一方、女性では、1日1ドリンクまでの軽度飲酒であっても、乳がんのリスクが高まるという結果を示しています。
この最新の研究結果を踏まえてのアドバイスとしては、乳がんの家族歴または既往がある女性は乳がんのリスクがやや高いので、飲酒は控えることをお勧めします。
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