総合診療医からの健康アドバイス

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ジカウイルス感染症が流行した理由

2017-09-28 10:55:47 | 医療情報
 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
 今朝の関東地方から東海地方にかけての大雨はまだまだ予断を許さない状況です。これからも大雨が都心にも降る可能性があるそうです。お気をつけ下さい。一雨ごとに秋が深まる感じでいいですね。ここ沖縄はまだまだ秋という感じではありません。では、本題へ。
 
 
 
 
 ジカウイルス感染症の流行はあっという間に南米から中米に広がりました。
 
 
 小頭症の新生児は4000人以上確認され、WHOは緊急事態宣言を発表しました。
 
 
 米国でも感染者が確認されハワイなどでも小頭症患児が確認されました。
 
 
 
 
 ジカウイルスの感染(既往感染)の確認は、ウイルス抗体を有しているかどうかの検査(血清学的検査)によって通常行われますが、このウイルス抗体は他の類似のウイルス(デング熱ウイルスなどのフラビウイルス)との交差反応をみることがあるのでまだ完全な検査ではありません。
 
 
 
 
 しかし、一度感染すると免疫を有する可能性が高いので(再感染のリスクが低いということ)、ジカウイルス特異抗体の確認は重要です。
 
 
 より精度の高い特異的IgG抗体を検出するための検査の開発が早急に望まれます。
 
 
 
 
 しかしなぜこれほどまでに急速に広がったのか。
 
 
 ジカウイルスの遺伝子そのものの変異の可能性があります。
 
 
 別の可能性として、媒介動物である蚊(ネッタイシマカやヒトスジシマカ)がこのウイルスを運搬しやすくなったこと、も挙げられています。

 

 

神の島、久高島から朝日を望む

 

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