総合診療医からの健康アドバイス

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ジカウイルス感染症と小頭症とのリンク

2017-09-27 10:28:07 | 医療情報
 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
 昨日の午前中。いつものようにもやさないゴミの分別をしていましたが、(ビンと缶とペットボトルですが)日差しが痛いほどでした。九月も終わりなのにこの暑さは尋常ではありません。夜もあまり涼しくはありませんでした。早く秋にならないかと思います。では、本題へ。
 
 
 
 
 リンクが疑われるきっかけとなったのは2015年当初からのブラジルでの大流行でした。
 
 
 その年の7月ごろから生まれてくる新生児に小頭症が多く確認されるようになったことで、ジカウイルス感染症が原因として浮上してきました。
 
 
 
 
 妊婦にジカウイルス感染症が起こると、胎児に小頭症という重度の神経発達障害を伴う頭部の奇形をきたす可能性が強くなったのです。
 
 
 小頭症以外に、視力や聴力の障害、四肢の奇形なども報告されています。
 
 
 
 
 小頭症の原因がジカウイルスであるだろうことの確定には時間がかかりました。
 
 
 というのは、感染とのリンクが疑われている小頭症の胎児や新生児の全員からこのウイルスが分離されてなかったからです。
 
 
 
 
 その理由には、胎児組織の一部にウイルスが隠れている可能性や、妊娠時の感染が出産時にはウイルスがすでに消失している可能性などが挙げられています。
 
 
 
 
 しかしながら、ジカウイルス感染症とその後の小頭症発症の時間的空間的な分布が一致していること、一部の胎児や羊水からウイルスが検出されていることなどの間接的な証拠からみて、このリンクの疑いは濃厚となりました。

 

 

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